大会準備委員長挨拶

 このたび、日本パーソナリティ心理学会第 27 回大会を大阪府茨木市の立命館大学大阪いばらきキャンパス(OIC)にて開催させていただくことになりました。関西での開催は2年前の2015 年関西大学開催以来となり、皆様としてはいくぶん新鮮味にかけるところかと思いますが、立命館大学での本学会大会の開催自体が初開催となりますのでどうぞよろしくお願いいたします。大会日程は、2018 年 8 月 26 日(日)と 27 日(月)の 2 日間となっております。
例年より早い時期の開催となっておりますのでこの点もご注意下さい。
 茨木(いばらき)は、大阪府北部の北摂地域に位置し、大阪市と京都市の間にあります。市内をJR・阪急・大阪モノレールが通っており、また新大阪駅からは快速で10分程度と好アクセスなことも同地の魅力となっています。茨木は安土・桃山時代以降より「隠れキリシタンの里」としても知られた土地です。日本史の教科書にも必ず載っている重要文化財、聖フランシスコ・ザビエル像は、茨木市の東家に隠されていたものでした。また現在も茨木市立キリシタン遺物史料館や、建築家・安藤忠雄設計の茨木春日丘教会(通称「光の教会」)が茨木市内にあります。
 本大会は、オーソドックスな個人差変数、たとえば自尊心などについて再考する機会をお与えしたいと思っております。そのための肝となる基調講演を、山口勧先生(東京大学名誉教授)にお願いいたしました。皆様どうかご期待ください。また「パーソナリティの発達」についての企画を考えております。2018年は、Walter Michelが「Personality and Assessment」を刊行して50周年という記念すべき年となっています。人間−状況論争はじめとするテーマを準備いたします。これに関連してBarbara Krahé先生(ポツダム大学)を講演に迎えする予定です。
 遥かに昔、現在の中国・江蘇省紹興市郊外で曲水の宴が催されました。『蘭亭集序』は、集まった人々の詩集の序文として、王羲之が書いたものです。そこには、蘭亭をとりまく自然から始まり、宴の歓楽の極まりまでを、深い充足感をもって、描写されています。ところが、その後、『序』は一転し、歓楽も永久ではなく、この宴も過去のものとされる時が来ることに思い至り、悲哀が全面を覆います。王羲之は、最善の感受性をもって人生有限の真実を述べ、そうであるがゆえに、集った人々を列挙し、後世に伝えることにする、と『序』は結ばれます。私たち準備委員は、このような悲哀の感受性をもって、参加される皆様をお迎えしたいと思います。学問には闘争も競争も当然のことなのかもしれませんが、また、ディベート好きの方々の雄姿も捨てがたいのですが、今回は「やわらかな」お気持ちで過ごしていただける2日間にしたいと思います。

 

2018年1月吉日
日本パーソナリティ心理学会第27回大会準備委員会
委員長 八木保樹(立命館大学総合心理学部)