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ポスター発表（P）

セッション別論文ページダウンロード

P01：義務教育期（小・中学）の支援1

P01-01

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 11:15～11:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

中学校の通常の学級における認知処理様式を活かした英語科の学習方略指導による自律型学習者の育成に関する検討

○横田里子¹、熊谷恵子²
1.藤沢市立羽鳥中学校、2.筑波大学

概要

中学3年生に認知処理に合った学習方略について集団で指導し、自習時に生徒自身で認知特性を生かした学習方略に変更できるかを検証した。結果、生徒は①自身に合った学習方略ができていた、②指導後、自身に合った学習方略を始めた、③指導後も自分に合っていない学習方略を使い続けた、④何が行われているか理解できなかったの4グループに分けられた。合っていない学習方略を使い続けた理由として、今までのやり方で成果があることが経験的にあった、また受験直前で変えるには不安があると言う生徒もいた。学習方略指導は小学校から説明と自分にあっているのかあっていないのかを考える時間をとる必要ではないかと考えられた。

P01-02

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 11:15～11:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

自治体が行う療育事業におけるセンター的役割としての取り組み
見立てる、支援する、つなぐをパッケージとした「学び方療育」の概要

○安川直史、吹上美貴、平間咲花
世田谷区発達障害相談・療育センター

概要

【目的】「学び方療育」の実践を通し､自治体が地域のセンター的役割として実施する療育のあり方について検討した。【方法】読み書きに困難を抱える15名の小学生児童にアセスメントを行い、その結果に基づいた療育を個別形態で１２回実施した。療育終了後、保護者、学校に対し学習方法の引き継ぎを行った。【結果･考察】アセスメントに基づいた学習方法は学習意欲を高め、特殊音節の読み書きの正確性、流暢性や漢字の習得に向上が見られた。一方、学校や他機関での学習支援に繋がっているケースは少なく、具体的な支援方法を引き継ぐことが難しかった。学校や支援機関と連携し、個別最適な学びを持続させていくためのアプローチが課題となった。

P01-03

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 11:15～11:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

教科学習成績と知的能力との関係
5教科250点の知的発達症生徒事例による検討

○小田部夏子^{1, 2, 3}、栗田芙由美²、原田浩司³、大西淳児³
1.さいとうクリニック発達外来、2.大田原市立親園中学校、3.筑波技術大学保健科学部

概要

これまで知的能力は教科学習成績と相関が高く、知能が低い場合、教科学習成績も不良との見解が一般的である。今回、中学校の実力テストの成績が5教科500点満点中、250点の知的特別支援学級在籍生徒（事例1）と同程度の知的能力で実力テストの成績が84点の通常学級在籍の学習障害生徒（事例2）の比較を通して教科学習成績と知的能力との関係を検討した。WISC検査からワーキングメモリーや処理速度に比べ言語理解の教科学習との関連は大きいと考えられた。両事例ともに文法の獲得の遅れがあり、長文読解や話し言葉による説明の理解も難しかったと考えられたが事例１は特別支援教育により語彙知識を積み上げることができたと考えられた。

P01-04

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 11:15～11:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

今日的な不登校支援にかかわる現状と課題
フリースクールの意義と位置づけを考える

○松久眞実
桃山学院大学

概要

わが国で増加傾向にある不登校児童生徒は、フリースクールや教育支援センター等に通い「学校外の居場所」で学習や活動を行っている現状がある。そこで、フリースクールに焦点を当て、不登校児童生徒への必要な配慮や支援を行う施設の今後の展望を、ヒアリング等を通じて明らかしたいと考え実態調査を行った。調査結果から、フリースクールは、不登校児童生徒が自信を取り戻し、学習意欲を持てるように支援と多様な学びの場を重視しているとわかった。

P01-05

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 11:15～11:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

学習障害のある児童生徒の学校の通いにくさに関する実態調査①
児童生徒並びに保護者への質問紙による定量的な調査

○佐藤亮太朗¹、内田佳那^{2, 3}、菊地麻衣子⁴、丹治敬之⁵
1.東京未来大学こども心理学部、2.兵庫教育大学大学院、3.日本学術振興会、4.カラフルバード、5.筑波大学人間系

概要

本研究は、LD児童生徒の学習上の困難と学校への通いにくさとの関連、および登校を維持する要因を明らかにすることを目的とした。LD親の会の保護者と児童生徒を対象に調査を行った結果、書くことや計算することの困難と学校への通いにくさとの関連が示された。また、通いにくさのきっかけとして「教職員とのトラブル」や「学業の不振」が一般よりも高いことと、不登校のリスクを軽減し得る要因として「授業、行事、活動への積極的な参加」が認められた。したがって、LDのある児童生徒においては、教職員とのトラブルや学業不振を予防することで、学校への通いにくさを低減させる可能性が示された。

P01-06

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 11:15～11:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

行き渋り・不登校のある場面緘黙児に対する学校側の支援の実態
―保護者を対象としたオンラインアンケートの結果より―

○辻田那月^{1, 2}、飯村大智³、佐藤亮太朗⁴、藤間友里亜⁵
1.大阪大学　学際大学院機構、2.大阪大学　COデザインセンター、3.筑波大学人間系、4.東京未来大学こども心理学部、5.同志社大学研究開発推進機構

概要

本研究は行き渋りや不登校のある場面緘黙児童への適切な支援の在り方を明らかにすることを目的とした。保護者へのアンケート調査の結果、行き渋りの始まりは未就学～小学校低学年に集中し、不安や感覚過敏、制服などへの不適応などが主なきっかけであった。欠席中は趣味活動に取り組むなど落ち着いた様子も見られ、身体症状の訴えは少なかった。これは一般の不登校児童と異なる特徴であり、見過ごされやすい可能性がある。支援においては、子どもの気持ちを尊重した柔軟な対応が有効である一方、欠席理由の追及や行事参加の強要は心理的負担となることが示された。よって、保護者と教師が連携し、個別の状況に応じた支援を行うことが重要である。

P01-07

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会場のみ 2025年10月18日（土） 11:15～11:45
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小学校における合理的配慮の阻害要因に関する教職員の認識についての検討

○赤池睦子¹、飯田順子²
1.東京都板橋区立中台小学校、2.筑波大学　人間系

概要

本研究は、小学校に勤務する教職員が合理的配慮の提供における阻害要因をどのように認識しているかを明らかにすることを目的とし、20名に対してフォーカス・グループ・インタビューを実施した。結果、小学校段階では合理的配慮と教育的配慮の区別が明確化されていないことが考えられ、「合理的配慮・教育的配慮提供」として8カテゴリーに整理した。阻害要因としては、13カテゴリーが抽出され、「組織の課題」「個人の課題」「合理的配慮に特化した課題」の3つに整理された。配慮提供を進めるためには、合理的配慮の線引きを明確化することや保護者との共通理解をもつための仕組み、専門性をもった人材の整備が必要と考えられた。

P01-08

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会場のみ 2025年10月18日（土） 11:15～11:45
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行動調整が困難な児童への支援と効果
集中して取り組み感情コントロールができるようになるまで

○鋒山智子、林田恵子、湊愛
花ノ木児童発達支援センター

概要

【目的】多動があり、学校でも落ち着きなく集中して学習することの難しい児童について、放課後等デイサービスの小集団活動の中での他者との関わりや学習の困り感についてアセスメントし、行動調整や感情コントロールができるようになった変化について成果検証を行う。【方法】クラス構成・環境・ルール提示の方法に配慮し、学習・運動・SSTを実施。【結果】一定の運動量があるとその後の集中の持続ができることが増えた。本児とやりとりする中で少しずつ自分の感情を行動するより先に言語化できるようになった。【考察】有効な支援や環境調整により自分に合った集中の仕方や方法によってできることが増え、学習への構えや、聞く力を身に付けることができたと考える。本児は、通常の学級に在籍し、週1回通級指導を受けている。ASD,ADHDの診断があるが、投薬治療は受けていない。

P01-09

発表取り下げ

P01-10

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会場のみ 2025年10月18日（土） 11:15～11:45
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学習障害のある児童生徒の学校の通いにくさに関する実態調査②
児童生徒並びに保護者への質問紙による質的分析

○菊地麻衣子¹、佐藤亮太朗²、内田佳那^{3, 4}、丹治敬之⁵
1.カラフルバード、2.東京未来大学、3.兵庫教育大学大学院、4.日本学術振興会、5.筑波大学

概要

本研究は、学習障害（LD）のある児童生徒の不登校および登校継続の背景を、保護者および本人の自由記述から質的に分析し、支援の在り方を検討した。不登校のきっかけには「学業不振」や「教職員から怒られた体験」が多く、「教員の理解不足」や「合理的配慮の欠如」に関する訴えが目立った。一方、登校を継続できた理由としては、「早期の人的支援」や「環境調整」「ICTの活用」「得意なことの存在」などが挙げられた。これらの結果から、教員の理解と柔軟な学習環境の整備が、LD児の登校継続において重要であることが示唆された。

P01-11

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 11:15～11:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

学校ストレスを要因として不登校状態を呈する発達障害児・者へのオンライン動作法の適用可能性について

○山崎真義
滋賀県立八日市養護学校

概要

本研究では先行研究等を基に，オンライン動作法の適用が学校ストレスを要因として不登校状態を示す発達障害児・者にもたらす効果や，適用についての課題及び今後の展望について検討することを目的とした。結果として，オンライン動作法は学校ストレスを要因として不登校状態を示す発達障害児・者の気分状態を改善したり，ストレスを軽減したりするための支援方法として適用できる可能性が一定あることが推察された。また，今後の展望において，フリースクール等の専門機関と連携するなど，学校教育内だけではなく発達障害児・者それぞれの居場所において様々な支援が受けられるよう環境を整備していく必要性が示唆された。

P02：研修・専門性の維持向上1

P02-01

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 12:00～12:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

担当児童・生徒のWISC-IVを活用した研修が通級指導教室の教職員に与える影響の検討
― 解釈練習を通じた学びの分析 ―

○前田智行^{1, 2}
1.星槎大学大学院、2.一般社団法人こども発達支援研究会

概要

【目的】学校現場でのWISC-IVの指導活用が進む一方、教員が学ぶ機会は限られている。そこで、通級指導教室の教員を対象に、WISC-IVの解釈を適切に学ぶ研修プログラムを開発・実践し、その効果を検討した。【方法】ADDIEモデルに基づきWISC-IV研修を設計し、通級指導教室の教員4名に実施。研修後に半構造化インタビューを行った。【結果】若手教員はWISC-IVの理解と行動観察スキルが向上したが、ベテラン教員は校内・保護者連携のニーズが高かった。【考察】職歴によって研修効果に差が見られ、今後は教員の経験年数に応じた研修設計が求められる。

P02-02

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会場のみ 2025年10月18日（土） 12:00～12:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

“読み書き困難”の理解啓発を進めるための研修のあり方に関する一考察
～通級指導教室からの発信～

○小倉望¹、山下公司²
1.札幌市立北九条小学校、2.北海道教育大学札幌校

概要

【目的】本研究は、読み書き困難の理解啓発をどのように行うべきかを、通級発信の研修会や公開研修会を通して実践的に検討することを目的とする。【方法】20××年から20××+２年にかけて、A小学校で計3回の研修会と1回の公開研究会を実施。アンケート結果や反応を質的に分析した。【結果】研修後、教職員の読み書きに関する理解が進み合理的配慮が定着した。学級担任の児童への気付きが増え、具体的な支援方法の相談が寄せられるようになった。【考察】通級指導教室発信の研修が教員の理解促進や合理的配慮の実践につながり、地域全体での支援体制を強化する必要性が示唆された。

P02-03

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会場のみ 2025年10月18日（土） 12:00～12:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

通級指導教室における専門性の維持・継承の実態とその課題
－通級担当者へのインタビュー調査を通じて－

○黒川洋平¹、谷川明香¹、石田基起²、今枝史雄³
1.大阪府立藤井寺支援学校、2.滋賀大学、3.大阪教育大学

概要

本研究では、通級指導教室における専門性及びその維持・継承に関する取組の現状を明らかにすることを目的に、通級指導担当者等へインタビュー調査を行い、KJ法の手続きを参考に分類を行った。キーワードは99語抽出され、関連図には専門性の維持・継承の要素として大カテゴリー「子どもの指導に関すること」「通級指導教室の運営に関すること」があり、それぞれ「現状」「悩み」「課題」に分類された。また大カテゴリーは「課題」と「身につけたい専門性」が関連した。「教える側も少ない」などの維持・継承の課題が明らかになり、アセスメントなど様々な悩みや課題から自主的な学びに向かうと考えられた。

P02-04

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会場のみ 2025年10月18日（土） 12:00～12:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

LD・ADHD通級指導教室担当者の意識調査から効果的な研修のあり方を考える
新任担当者のやりがいや不安に焦点化して

○増本利信
九州ルーテル学院大学

概要

LD・ADHD担当者となった教員の属性や担当希望の有無、現時点で感じているやりがいや難しさなどを把握し、今後の担当者研修のあり方への示唆を得ることを目的とした。A県において年度当初に行われた「新任LD・ADHD等通級指導教室担当者研修会」の参加者21名を対象とし16名から回答を得た。担当者として豊富な指導経験のある人材が配置されていることが示唆された。一方で担当を希望した教員は半数程度であり、不安を抱えている担当者の存在があることも認められた。各担当者は、複数のやりがいと難しさを感じていた。さらに、指導力向上のためにもアセスメントスキルの向上や実践例からの学びを求めていることが明らかになった。

P02-05

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会場のみ 2025年10月18日（土） 12:00～12:30
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「後方視的対話（Retrospective/Reflective Dialogue）」を活用した教員研修の効果の検討
個別の指導計画作成に資する教員研修プログラム構築に向けて

○佐々木全
岩手大学

概要

「後方視的対話（RD）」を活用した教員研修の効果を検討することを目的とした。RDは，教員同士が語り手と聴き手という役割を分担して実施する対話によって，個別の指導計画を作成しようとする手法である。対象は，教職大学院生13名であった。研修は90分×2回の設定で実施した。研修ニーズ，効果，研修転移の動機等を検討するために，研修の前後で質問紙調査を実施した。結果から，研修ニーズとして把握された技術面の内容，すなわち目的・手立て・評価を円滑に記載することが挙げられ，研修によって手立て・評価の改善が認められた。研修転移の動機付ける要件として，研修によって目標・手立ての改善が得られること等が挙げられた。

P02-06

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 12:00～12:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

地域の発達相談事業における「LD・ADHD等の心理的疑似体験プログラム第３版」を活用した研修実践
公認心理師を目指す女子大学生・大学院生における自由記述を含めたアンケート結果の分析

○佐藤昌子¹、木村あやの²、山岸久美子^{1, 2}、若松有里¹、小幡智子¹、古屋薫¹、山﨑真理子¹、松永しのぶ²
1.子育てステーション世田谷発達相談室、2.昭和女子大学

概要

【目的】公認心理師養成課程における「LD・ADHD等の心理的擬似体験プログラム第３版」(日本LD学会・特別支援教育士資格認定協会,2016)（以下、「体験プログラム」）の有用性を検討する。【方法】公認心理師を目指す大学生・大学院生27名に体験プログラムを実施し、自由記述を含むアンケートを行なった。自由記述はテキストマイニングを用いて分析した。【結果・考察】教員や保護者を対象とした先行研究と同様に、体験プログラムは公認心理師を目指す学生にとってわかりやすく、子どもへの共感的理解を促した。また、学生は子どもの目線で大人の関わりを捉え、将来自身が支援者となる場面を具体的にイメージしていた。

P02-07

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会場のみ 2025年10月18日（土） 12:00～12:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

子供たちの「学びやすい環境づくり」を広げ、主体性を高める学校経営
教員のUD意識を広げながら子供たちの主体性を高める組織的な取組

○寺尾祥訓
静岡市立千代田小学校

概要

A小学校では、特別支援学級担任を中心に、授業や生活のUDにつながる通常学級担任の授業技術や指導技術を共有しながら、教員全体のUD意識を高め、子供たちの「学びやすい環境づくり」につなげる研究を進めている。この取組により子供たちの分かりやすさにつながる授業技術や指導技術がUD視点で可視化され、全教員のUD意識の向上につながっている。また、「学びやすい環境づくり」の目的を子供たちの主体性の高まりにまで広げている。この取組に子供たちからの評価を加え、子供たちの意識までを評価指標として共有した。

P02-08

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 12:00～12:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

通級による指導の担当者の専門性を培うＯＪＴによる研修
～専門性の向上に役立つ研修～

○片山真喜代
公立小学校

概要

【目的】通級による指導の担当者の専門性の実態を明らかにした上で研修を行い、どの程度専門性の向上がみられたかを明らかにする。【方法】研修計画を立てる前にＢ市通級担当者９名にアンケートを実施し、必要な研修を行う。実施後どの程度向上性がみられたかをＢ市通級担当者１０名に再度アンケートを実施する。【結果】通級による指導の経験が少ない担当教員も、特別支援学級担任や特別支援教育コーディネーターを複数年経験しており、アセスメント方法やその結果を指導・支援に生かすための研修が必要であることが分かり、専門性が向上したとアンケートで回答する担当者が増えた。【考察】アセスメント方法やその結果を指導・支援に生かすための研修は、事例検討を重ねる必要がある。そのためにはＯＪＴによる研修が有効であると考えられる。

P03：LD以外の発達障害（ASD・ADHD・DCDなど）1

P03-01

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 12:45～13:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

ASDと軽度知的障害の併せ有する中学生に対する代替行動を用いたアプローチ
～交流及び共同学習の授業における生徒に対する介入による般化と維持の検討～

○新見美希
兵庫教育大学大学院

概要

本研究では、中学校の特別支援学級に在籍するASDと軽度知的障害を併せ有する生徒Aにおいて、代替行動のアプローチによる介入の般化と維持について検討を目的とした。方法は、標的行動を「叫ぶ」から「教えてください」の代替行動の全23回で、言語と視覚プロンプトを用い、言語称賛と3段階のトークンを設定した。結果、介入直後から問題となる行動の弱化、望ましい行動の強化と般化より、介入の効果があったと言える。BL期は、15～20回の問題となる行動が、プローブⅡ期では、0～２回で、望ましい行動は0～５回となった。トークンを３段階に設定することにより、生徒Aにとって目標が達成しやすいものになったと考えられる。

P03-02

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 12:45～13:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

注意欠如多動症児本人と保護者がとらえる原因帰属のずれ
障害特性に着目して

○五島佑希菜¹、滝吉美知香²
1.岩手大学教職大学院、2.岩手大学

概要

本研究ではトラブル場面におけるADHD児本人の原因帰属と保護者が捉えるADHD児の原因帰属について障害特性との関連において明らかにすることを目的とした。研究ⅠではADHD児とその保護者5組に対し,本人にP-Fスタディ,保護者にADHD-RSを実施した。結果として,不注意傾向にあるADHD児のアグレッションの方向は自責が多いこと,障害特性にかかわらずアグレッションの型が自我防衛に偏ることが示された。研究Ⅱでは,保護者10名にADHD-RSとインタビューを実施し,不注意傾向のADHD児の原因帰属が無責的に,また子どもの障害特性問わず原因帰属を無責・他責的に保護者が理解していることが示唆された。以上から,ADHD児本人と保護者が捉える原因帰属のずれについて考察した。

P03-03

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 12:45～13:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

自己理解に基づいた感情コントロール力を高める指導
中学年児童に対する心理教育的アプローチと学習環境の整備を通して

○村岡千穂、中山健
福岡教育大学大学院

概要

【目的】特別支援学級の児童3名に見られる感情調整の困難に対し，自己理解や行動の課題改善を図ることを目的とした実践と学習環境の整備を行い検証した。【方法】対象児を含む特別支援学級在籍児童6名に対し，感情理解を促す授業を実施し，行動変容や質問紙を用いて効果を測定した。【結果】感情の数値化や身体感覚の言語化を通じて自己理解を深め，感情コントロール力の向上が見られた。【考察】学習環境の工夫によりA児の不安は軽減したが，Ｂ児は行動面での対処法に課題が残り，C児の自己意識向上には追加支援が必要であった。以上の結果から，特別支援学級における心理教育的アプローチと学習環境の整備の有効性が示唆された。

P03-04

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 12:45～13:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

知的障害、発達障害児の体育授業におけるチームスポーツへの参加状況の実態に関する検討

○青木康彦
福岡教育大学大学院

概要

本研究は、小学校の通常学級、特別支援学級に在籍する知的障害、発達障害児において、体育授業のチームスポーツで、どのような困難を経験しているか、どのような配慮をしているかを教員への調査から検討することを目的とする。37校165名の回答から分析を行なった。その結果、障害児がいる学級の体育授業を担当する教員の46.1%が、いずれかのチームスポーツで興味や関心、ルール理解、運動、妨害行動のいずれかに困難がある児童がいると回答しており、38.2%の教員が困難に対して配慮を提供していることがわかった。考察では、今後、知的障害、発達障害のある児童へのチームスポーツ参加を促す有用な支援、配慮研究が行われる必要について論じた。

P03-05

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 12:45～13:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

発達性協調運動症の評価におけるOral Diadochokinesisの有用性
Oral Diadochokinesis検査とDCDQ日本語版の関連

○小畠理恵子¹、小澤由嗣¹、堀江真由美¹、飯田忠行¹、中井昭夫²
1.県立広島大学保健福祉学部、2.武庫川女子大学教育総合研究所

概要

【目的】発声発語器官の協調運動をみるOral Diadochokinesis（OD）検査と発達性協調運動症の質問紙であるDCDQ日本語版（DCDQ-J）の関連を検討した。【方法】小学2，4，6年生の男児92名を対象にOD検査を実施，保護者にはDCDQ-J〔下位尺度（動作における身体統制，微細運動・書字，全般的協応性），総得点〕の回答を依頼した。【結果】OD速度とDCDQ-Jの微細運動・書字の間に有意な正の相関を認めた。また，OD速度が過剰となり，構音運動の破綻を認めた例は，DCDQ-Jの微細運動・書字の得点が低かった。【考察】OD検査で協調不全が顕在化する児は，微細運動や書字の苦手さを有することが示唆された。

P03-06

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 12:45～13:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

不登校状態を呈したASD児童に対する再登校支援
行動コンサルテーションを通して

○吉富裕子¹、松岡勝彦²
1.山口市立小郡小学校、2.山口大学教育学部

概要

目的:不登校状態を呈したASD児童１名を対象とし再登校行動を可能とする条件について検討することを目的とした。
方法:再登校支援に関しては学校や家庭における環境アセスメントを元に従来のような学校にある嫌子を低減することに加え、家庭にある好子を参考に学校の中にそれらを可能な限り配置する環境整備を行うことで再登校行動を促した。
結果:学校滞在率は約6倍、学習従事率は約3倍に上昇した。対人行動にも好影響がみられた。
考察：学校と家庭の両面の環境アセスメントをしたことで登校行動を促す有効な支援策を講じられたことが良好な結果に結びついた。また学校接近・回避条件の整備の有無による出欠状況への影響が推察された。

P03-07

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 12:45～13:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

ADHDのある成人女性による後方視的研究
学校生活に必要だった支援や配慮とは

○久松千夏
明治学院大学

概要

【目的】ADHDのある成人女性を対象に、幼児期から成人期までを振り返り、その知見をもとに小学校の通常の学級に在籍するADHD特性のある児童の理解や支援等の示唆を得る。【方法】インタビュー調査【結果】学校でADHDによる困難さが理解されず、叱責を受けることが多かった。叱責やトラウマの経験から、自信の無さに繋がっていた。Aに合った学びや環境、理解者の存在よって自信に繋がっていた。教科の学びが苦手な一方で、特殊メイクが得意。現在はメイクアップアーティストとして働いている。【考察】支援や環境整備がされていなかったことから、自信の無さという二次的な問題に繋がっていた。学校における理解者や早期支援の重要性が示唆された。

P03：医療

P03-08

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 12:45～13:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

発達性読み書き障害の原因候補遺伝子（DYX1C1）のラット大脳皮質発達における時空間的発現パターン

○禅正和真^{1, 2}
1.倉敷成人病センター、2.岡山大学大学院

概要

【目的】発達性読み書き障害原因候補遺伝子DYX1C1の大脳皮質発達における時空間的発現パターンを解明する。【方法】ラット胎児脳（E13.5-E20.5）を用いた免疫組織化学染色、定量的PCR、in situハイブリダイゼーションにより解析。【結果】DYX1C1は大脳皮質板外層（原始皮質層）に強く発現し、E15.5でピークを示した。神経発達マーカーと共局在し、一次繊毛が短い特徴があった。【考察】DYX1C1は神経細胞の終末移行に関与する可能性が示唆された。この知見は、発達性読み書き障害の神経生物学的基盤理解を深め、教育現場での早期発見・適切な支援方法の開発、ペアレントトレーニングなどでの個別特性に応じた関わり方の確立につながる可能性がある。

P03-09

発表取消

P04：読む・書く1

P04-01

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 13:30～14:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

ゲーム的要素を取り入れたインタラクティブ教材アプリの提案
ペンでタッチすると読める音声付教科書に代わるタブレット端末向け音声教材

○藤芳明生、芦田千頼、豊田莉子
茨城大学

概要

ゲーム的要素を取り入れたインタラクティブ教材アプリ「ひとりでよむもん！」を提案する。発表者らは、ペンでタッチすると読める音声付教科書の製作・提供を行っている。音声付教科書を利用すると、朗読音声を聞きながら紙冊子の対応箇所を目で追うことが自然に促され、読みの練習に繋がることが期待される。しかし、印刷製本費のため、利用者増への対応が難しい。本教材アプリは、朗読音声を聞くことと対応するテキストを指でなぞることの組み合わせによって操作を行う。達成感や学習意欲を高めるためのゲーム的な要素も盛り込んだ。評価実験の結果、操作方法に問題はないが、児童生徒の意欲を継続させる工夫が必要であることが分かった。

P04-02

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 13:30～14:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

定型発達児における反復描画課題遂行時の筆運動評価基準値の検討

○後藤隆章¹、赤塚めぐみ²
1.横浜国立大学、2.常葉大学

概要

[目的]定型発達の幼児児童を対象に図形の反復描画課題を通じて、筆圧や筆加速度といった筆運動指標の年齢差を明らかにし、書字困難の要因を検討することとした。[方法]6〜11歳の幼児児童46名を対象に、デジタルペンを用いて筆圧・加速度を測定し、書字遂行得点を算出した。[結果] 書字遂行得点は年齢とともに向上し、筆圧は強くかつ安定し、筆加速度も上昇する傾向が認められた。[考察]筆記具の力加減や運筆の迅速性は加齢に伴い発達することが示唆され、書字困難の評価を行う際の基礎資料となることが確認された。

P04-03

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 13:30～14:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

通常学級における書字困難児へのICTを活用した書字支援とその自立的活用の変様

○山下祥代、氏間和仁
広島大学

概要

本研究は、書字困難のある児童がICT機器を自立的に活用しながら授業に参加できる方法を探ることを目的とし、通常学級に在籍する小学2年生児童Aに対して支援を行った。トレーニングでは、iPadによる音声入力や出力機器の使用方法を段階的に学習し、授業内では児童自身が書字方法を選択できる環境を整備した。短期間で自立度の向上が見られ、担任からも肯定的な評価が得られた。今後は教科の拡大やノートテイキングへの応用が期待される。

P04-04

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 13:30～14:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

刺激ペアリング手続きによる記憶の再固定化の検討
小学校通常学級1年生漢字指導

○平野佳子
兵庫教育大学附属小学校

概要

本研究は公立小学校通常学級1年生児童(N=24)にクラスワイドの刺激ペアリング手続きで漢字の再固定化の手続きを行い，その効果を検討した。1年生で学習する漢字80文字の復習テストを行い，多くの児童が誤記した14文字でセットを作り，クラスワイドの刺激ペアリング手続きで指導を行った。1日2回刺激ペアリング手続きで指導を行い3日後に91％の児童が14文字の漢字を100％習得した。分散分析で効果を検討した結果，事前テストと事後テストで有意差が認められた。クラスワイドの指導では効果が出なかった2名の児童に個別に指導した結果，刺激ペアリング手続きで呈示する漢字の数を減らし，1度だけ書字指導することで効果を上げることができた。

P04-05

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 13:30～14:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

書字の困難さを示すASDのある幼児への数字運筆スキル獲得のための指導
モデリングの提示方法による効果の検証

○永冨大舗
鹿児島国際大学福祉社会学部

概要

[目的] ASDのある幼児は、認知・運動・注意などの能力の統合が必要な書字が困難であることが多く、社会的コミュニケーションの障害から、従来の直接モデリングによる書字指導に課題がある。本研究では、ビデオモデリングと直接モデリングによる提示方法の違いが、数字運筆スキルと注視行動に与える効果を検討した。[方法]ASDのある幼児1名を対象に、数字の視写課題を実施。直接モデリングとビデオモデリングの2条件で書字の正確さと注視率を比較した。[結果]書字の評価、注視率共にビデオモデリング条件で有意に高かった。[考察]視覚的刺激の明瞭性と電子機器に対する興味の強さが注視行動と書字改善に寄与したと考えられる。

P04：保護者・きょうだい等家族支援

P04-06

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 13:30～14:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

ライフステージ別にみる他機関と連携した家族への支援の在り方
―知的障害のある子どもをもつ保護者へのインタビューを通して―

○鈴木風太郎¹、小野里美帆²
1.埼玉県立越谷西特別支援学校、2.文教大学教育学部

概要

障害児をもつ家族の学齢期の困難やサポートについて明らかにし、学校における家族への支援方法や他機関との連携方法を検討することを目的とした。半構造化面接を実施し、得られたデータから、①子育て上の大変さ、②サポート源、③有益だったサポート内容に関する内容を抽出し、分析した。その結果、①小、中、高校期ごとの多様な負担の特徴、②主なサポート源は学校・福祉・ママ友であること、③学校が多くの役割を担っていると共に、ママ友による情報提供の役割が大きいことが明らかになった。考察として、学校における家族支援として、ライフステージに応じた支援、地域資源の情報収集や関係機関につなげる学校の役割の重要性が示唆された。

P04-07

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 13:30～14:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

発達障害児を育てる親の夫婦ペアレンティングに関する研究

○折笠ゆい、熊上崇
和光大学　大学院

概要

夫婦ペアレンティングとは，養育者が相互に親役割の調整・サポートする関係性の事で，父親の育児関与を促す為に重要であると言われている。発達障害児を持つ母親の心理的ストレスは高く，発達障害児の養育者の離婚率が高いといった米国の研究では，父親や周囲の無理解が母親の高ストレスの要因であると示されている。本研究では発達障害児の親の会の会員を対象とし，夫婦ペアレンティングの実態を調査し，夫婦のニーズを明らかにする事を目的とした。その結果，子の学校での困り事に対する周囲との調整行動が母親にとって一番のストレスである事が明らかとなり，その際に父親が親役割を担い，母親をサポートする事が重要であると示唆された。

P04：就学前の支援

P04-08

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 13:30～14:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

「認定こども園版通級による指導モデルプログラム」の効果
―Vineland-Ⅱの適応水準が「低い」から「平均的」水準に達した事例―

○宮崎光明、宮一志
富山大学

概要

【目的】本研究は，私立認定こども園に在籍する特別な支援を要する幼児に対し，「認定こども園版通級による指導モデルプログラム」を実践した。【方法】研究開始時，2歳児クラスに在籍していた幼児に，週1回45分間程度の通級による指導を14か月間，保護者には4回のペアレント・トレーニングを実施した。通級による指導は，主にコミュニケーション課題や，日常生活の課題を在籍クラスとは別の教室で行った。【結果】幼児の適応行動総合点が向上し，適応水準が「低い」から「平均的」水準に達した。併せて，総合発達指数も向上した。【考察】本研究の結果は，認定こども園における個別または小集団での通級による指導の有効性を示唆した。

P04-09

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 13:30～14:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

文字への興味を活用した音韻意識の発達支援について
‐５歳児に対する個別支援の経過から‐

○森下未奈子、赤塚めぐみ
常葉大学

概要

【目的】ひらがな一文字が読めるにも関わらず音韻意識が未発達な事例において、文字カードを用いた単語判断課題を実施しすることで、音韻操作が向上し、これに関連した言葉遊びの促進経過について検討することを目的とした。【方法】対象児は、認定こども園年長クラスに在籍する男児1名とした。【結果・考察】文字への関心が高い幼児では、文字カードを用いた言葉遊びを通して音韻意識が促され、口頭での言葉遊びに発展した。今後の課題として、事例を増やして更なる検討が必要である。

P05：義務教育修了後（高校・大学等）の支援1

P05-01

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 14:15～14:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

書字障害傾向を持つ大学生の学習支援について
高等教育における支援法の一例

○松山綾子^{1, 2}、照沼あずさ^{3, 2}
1.東京経営短期大学、2.星槎大学、3.川崎市立小田小学校

概要

【目的】ディスグラフィア(書字障害)傾向にある大学生本人のみならず教育者自身の認識欠如をどのように改善し、学習支援につなげるかということなどを目的とする。
【方法】直接観察法または非観察法(メール)を用いて質的に分析を行った。
【結果】電子機器類の持ち込み・使用が不可である授業では学習困難を感じていたが、LD全般について授業内にて解説を受けた結果、はじめて学習者自身がディスグラフィアの特性を持っていることを認識した。
【考察】現在、高等教育機関に進学した学生の中には診断が下っておらず、一人悩む学生も見られる。このことから今後は高等教育機関の入学前学習や、中学・高校での学びの中で適切な教育を繰り返し行うことが重要である。

P05-02

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 14:15～14:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

新版K式発達検査2020からみた境界知能域の大学生の発達的特徴
就学上の不適応を訴えた事例をもとに

○清水里美¹、田中駿²、松岡利規²
1.大阪常磐会大学、2.京都国際社会福祉センター

概要

【目的】本研究は、境界知能域の大学生に対し、新版K式発達検査2020を用いて、その発達上の困難さを明らかにすることを目的とした。【方法】就学上の問題から学生相談を利用し、WAIS-Ⅳで境界知能域であるとされた大学生2名に新版K式発達検査2020を実施し、発達年齢や通過・不通過項目を分析した。【結果】2事例の発達年齢はいずれも12歳前後であった。WAIS-Ⅳより新版K式発達検査2020の指数の方が低く出る傾向があった。【考察】本研究に参加した境界知能域の学生は、学校教育を通じて獲得した言語的知識は身に着けていたが、抽象的思考力の発達が未熟であり、応用的な対応力に弱さがみられた。今後さらに事例を増やし、検証することが望まれる。

P05-03

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 14:15～14:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

京都府内高等学校における合理的配慮に関する課題の検討

○鈴木英太、門下祐子
京都教育大学

概要

【目的】今後の高等学校における合理的配慮の支援体制の整備や実践の構築に資する基礎的知見を提供することを目的とする。【方法】京都府内の公立高校62校に対するWeb調査：校内における合理的配慮に関する現時点での課題の自由記述から階層的内容分析を行った。【結果】回答を得た34校中9校が「特になし」，最も多かった課題カテゴリは「本人の意欲や理解・保護者の理解の課題」であった。【考察】結果はself-advocacyの必要性を支持するものであり，保護者および支援の受け手となる生徒のエンパワメントに向けた教育的働きかけの必要性が改めて示された。また，これらは高校に進学してから取り組むものではなく，中学校以前からの積み重ねが必要である。

P05-04

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 14:15～14:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

高校通級におけるTEM図を活用したペア学習による振り返りと対話に関する実践の検討
発達障害のある生徒へのキャリア発達支援の試み

○田中美紀¹、菊地一文²
1.青森県立北斗高等学校、2.弘前大学

概要

定時制課程で通級による指導を受ける４名を対象に，複線径路・等至性モデリング（TEM）を活用した振り返りと対話を実践した。その結果，エピソードに対する共通の社会的助勢（以下，後押し）として，「励まし」「自己の思い」「他者との交流」などが挙げられ，社会的方向づけ（以下，妨げ）として「他人との比較」「不安や迷い」などが挙げられた。実施後の振り返りシートやインタビューをとおして，ペアでの対話により，安心して自身の経験や感情を話せたことや共感や視点の広がりなどが確認され，TEM図を活用したペアでの振り返りと対話は，自己理解の深化や自信の形成，成長の実感，さらにはキャリア発達につながる可能性が示唆された。

P05-05

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 14:15～14:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

小人数ライティング授業における発達障害のある大学生への作文指導
～自分の考えを話して表現することが苦手という特性がある学生～

○相澤亮雄¹、松本美佳²、幸地英理子²、坂井伸子²、森誠子²、高橋知音³
1.神戸大学、2.九州産業大学、3.信州大学

概要

本研究の目的は、文章作成に苦手さがあり、少人数指導が有効と思われる学生を対象とした授業において、読字・書字課題（RaWF）や読み書き支援ニーズ尺度（RaWSN）、カウンセラー・国語教員の協同による見立てにより、発達障害のある学生について特性を明らかにし、効果的な指導法を検討することである。自分の考えを話して表現することが苦手という特性がある学生の場合、ツールを活用し個別に声掛けをしても、文章のつながりがうまく表現できない時がある。その際、検査結果から学生が書けない理由は限局性学習症や言語理解能力の問題ではない可能性が高く、感想文より認知機能的に文章作成能力に困難はない等とアセスメントした場合は、課題自体を学生本人が理解しやすいテーマに設定すると、取り組みやすく自信につながる可能性がある。

P05：就労・就職・自立

P05-06

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 14:15～14:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

書字障害を伴うADHDの40代男性の症例報告

○戸田重誠、大串由加里、松原弘泰、大橋裕
静岡県立こころの医療センター

概要

成人の限局性学習障害や発達性協調運動障害の社会的認知は未だに不十分で、評価系も確立しておらず、詳細な検討は極めて乏しい。今回、40歳過ぎまで未診断であった注意欠陥多動性障害と書字障害の併存例を経験したので報告する。症例は、40代の男性。幼少より忘れ物多く、片付けが苦手だった。特に国語が苦手で、誤字が多く、書字が汚なかった。就労後も数字の写し間違いや誤字を頻発した。Rey複雑図形検査の結果、複雑な視覚情報の正確な認知・記憶に障害があることが判明し、数字や漢字の書き写しミスの主因と考えられた。本症例から、成人の書字障害における社会適応の困難さと、評価法としての同検査法の有効性が改めて示唆された。

P05-07

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 14:15～14:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

境界知能者への就労支援
―BWAP2を用いた就労移行支援事業所における行動観察から、境界知能者の困り感を読み解く―

○砂川双葉¹、梅永雄二²
1.特定非営利活動法人クロスジョブ、2.早稲田大学

概要

【目的】幼少期に境界知能による困難さが見過ごされ、成人してから支援機関に繋がったケースを通じて、境界知能の者への理解と支援の必要性について考察する。【方法】20代、男性。高校卒業後にASDなどの診断、障害者手帳を取得し、就労移行支援を利用。BWAP2を用いてアセスメントを実施。【結果】過去の経験から他者と協同する環境は負担が強いことが分かり、安心して仕事に取り組む環境・体制を作った。「人を頼って良かった」と思える経験も積んでいる。【考察】境界知能者の困り感が理解されず、就労や生活で躓くケースが多い。フォーマルアセスメントを活用しながら彼らの声に耳を傾け、支援の手立てを検討していくことが重要である。

P05-08

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 14:15～14:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

特別支援学校高等部1年生に対するメンタルヘルス予防教育プログラムの実施可能性と不安・攻撃性への影響の検討

○木原陽子^{1, 2}、石川信一³
1.同志社大学大学院心理学研究科、2.日本学術振興会、3.同志社大学心理学部

概要

【目的】特別支援学校高等部でのメンタルヘルス予防教育プログラムの実施可能性，および，不安と攻撃性に対する効果を検討した。【方法】特別支援学校高等部1年生9名に，メンタルヘルス予防教育プログラム，Up2-D2 （Ishikawa et al., 2019）を実施した。その際，プログラム実施時の生徒の授業参加行動の観察と，プログラム実施中の2時点で質問紙調査を行った。【結果】授業参加率の平均値は87.1％であった。質問紙では有意な変化がみられなかった一方で，不安の一部と攻撃性に悪化方向で中程度の効果量があった。【考察】特別支援学校におけるプログラム実施は可能であることが示唆された。一方で，メンタルヘルスへの有意な改善効果はみられなかった。

P05-09

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 14:15～14:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

就業者の読み書き支援ニーズの様相
職種・業務内容および発達障害診断との関連

○佐々木銀河¹、渡辺陽¹、堀口里奈¹、荻野京輔¹、鄧美娟²、大村美保¹、和田暁彦³、鈴木慶太³、高橋知音⁴
1.筑波大学、2.ピライン・ツツジ株式会社、3.株式会社Kaien、4.信州大学

概要

【目的】就業者の読み書き支援ニーズと職種・業務内容や発達障害診断との関連を検討する。【方法】就業者1474名を対象に読み書き支援ニーズ尺度を用いて潜在クラス分析を行い、職種・業務内容や発達障害診断との関連を分析した。【結果】事務職や研究技術職では現在の読字の困難が低い人が有意に多かった。また、LD/SLDの診断がある人の72.5%で他の発達障害診断が併存していた。【考察】事務職や研究技術職では業務内容の性質上、読字困難の低い人材が多いと考えられた。また、LD/SLDと他の発達障害との併存率が高いことから、就業者ではASDやADHDに関連する読み書き支援ニーズを強く反映した結果と考えられた。

P05-10

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 14:15～14:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

発達障害者の就労におけるソフトスキルの課題と支援についての考察

○岩崎あすみ、梅永雄二
早稲田大学教育学研究科

概要

発達障害者は、職場の人間関係や時間管理、身だしなみ、そして昼休みの余暇の過ごし方などのソフトスキルの問題が就職だけではなく、職場定着に支障をきたしている（梅永，2004）。今後も発達障害者への就労支援のニーズは高まっていく中で，ソフトスキルに関するアセスメントやそれに伴う支援は非常に重要なものであると考えられ，その課題と支援について岩崎・大石・梅永（2024）の調査を基に考察を行った。ソフトスキルの課題が企業側とのやり取りの障壁となっており，長期職場定着を妨げていると明らかになった。ソフトスキルのアセスメントを行うことができるBWAP2を用いること効果的な支援が可能になるのではないか。

P06：ICT活用

P06-01

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 15:00～15:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

読みに課題のある児童のための動画教材化したテスト実施の試み

○上村啓太
高知市立一宮東小学校

概要

【目的】読字に困難を示す自閉症・情緒学級の児童を対象に、動画教材化したテスト（以下、動画テスト）を用いることでテストへの取り組みの様子の変化を検討する。【方法】実験協力者の児童３名に動画テストを用いてテストに取り組むよう依頼し、事前、事後にアンケートへの回答と、動画テストを使った際の使用感についての感想を求めた。【結果】３名中２名は従来のテストと比較して、より多く問題に自力で取り組むことができた。一方、集中の持続に課題のある児童に対しては効果が見られなかった。【考察】動画テストは読字に困難さを示す児童に有効な側面があるが、集中力に課題のある児童には、読み上げ以外の配慮が必要であると考えられた。

P06-02

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 15:00～15:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

特別支援学級・通級指導教室におけるＩＣＴ活用の状況に関する一考察

○尾沼志郎¹、赤羽友子¹、土屋貴子¹、戸谷愛子¹、西原睦子¹、三木百合子¹、村石令子¹、吉越敦子¹、両川晃子²
1.公立小中学校、2.信州大学医学部附属病院

概要

【目的】GIGAスクール構想では、多様な子供たちを取り残さず個別に最適化された教育環境の実現を目指している。特別支援教育でもICT活用が期待されるが、活用状況に関する報告は少ないため、活用状況を明らかにする。【方法】過去の研究を基に網羅的な質問項目を設定、特別支援学級・通級指導教室の担任を対象にアンケート調査を実施。【結果】ICTは、教師による一斉学習、調査活動、アプリを利用した個別学習・情報活用学習、読字支援、余暇活動等で多く活用され、仲間との共同作業的な活用や学習上の困難に応じた活用は少ない。【考察】活用が少ない背景として、学年やニーズの違い、教師の技術不足、端末の扱いにくさ、入力の難しさが考えられる。

P06-03

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 15:00～15:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

ロボットによるゲーム型学習課題の提示が自閉症を伴う知的障害児の学習従事および社会的妥当性に与える影響

○若林上総¹、河野久美²、永山宏平³、半田健⁴
1.宮崎大学、2.株式会社教育情報サービス、3.埼玉県立本庄特別支援学校、4.熊本大学大学院教育学研究科

概要

本研究は、教育用ロボットKebbi Air（NUWA Robotics Corp社製）に実装されたゲーム形式で提示される学習アプリ「かずであそぼう」が、自閉スペクトラム症（ASD）を伴う知的障害児の学習に及ぼす影響を検討したものである。対象は、小学校の知的障害特別支援学級に在籍するASD児童5名とし、操作交代デザインを用いて、従来のプリント教材による算数の流暢化訓練と、Kebbiを用いた課題提示の条件を比較した。評価指標として、課題従事率、正答率、および教師・児童による社会的妥当性のアンケート結果を用いた。その結果、Kebbi使用時には児童の課題従事率が全体的に高まった。また、教師・児童ともに学習活動への肯定的な評価を示した。ただし、正答率については個人差が見られた。今後は、児童一人ひとりの認知特性や習熟度に応じた課題設定により、ロボット活用の効果をより高める工夫が求められる。

P06-04

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 15:00～15:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

日本語を母語とするディスレクシア児を対象とした英語学習支援システムの構築
ディスレクシア児における英語音読困難の可視化と音読練習の効果

○勝間田里菜¹、成田あゆみ²、齋藤大輔¹、峯松信明¹
1.東京大学大学院工学系研究科、2.もじこ塾

概要

【目的】ディスレクシア児の英語音読に見られる非流暢性や発音誤りへの支援を目的に、可視化と音声再生によるフィードバック機能を備えた練習支援システムを構築し、効果を検証した。【方法】中高生10名に対し、3週間の音読課題を実施し、前後の音声を分析した。【結果】発音の正確性（MLC-DTW）と読み上げ時間で有意な改善が見られ、流暢性（L2ノルムのピーク数）は減少傾向だった。アンケートでも学習効果の実感や可視化の有用性が示された。【考察】システムは音読の正確性と速度向上に一定の効果を示し、可視化フィードバックが学習を促進する可能性があると考えられる。

P06-05

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会場のみ 2025年10月18日（土） 15:00～15:30
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高等学校における音声教材導入プロセスの検討
日本と米国の比較分析を通して

○風早史子、浅見紫織、近藤武夫
東京大学先端科学技術研究センター

概要

本調査では、日本と米国の高等学校における音声教材活用のプロセスを比較・分析した。日本と米国を比較すると、音声教材等の入手検討から申請、提供までの過程の差異は法体制の違いによるところが大きいと考えられる。米国では、読み困難を含む支援ニーズの早期発見が法的に義務づけられ、学校内での定期的なアセスメントにより支援が行われている。一方、日本では法的義務がなく、読みの困難さの確認は主に医療・支援機関で実施されている。ICTに関する専門的人材の有無も音声教材活用に大きく影響していることが伺える。通常学級でも支援のための情報提供が重要である。今後は法整備による支援体制の充実が求められる。

P06-06

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 15:00～15:30
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生成AIを用いた「やさしい日本語」表現と成人の読解困難感の関連性
読解支援における自動簡易化表現の実用可能性に関する探索的検討

○髙橋麻衣子¹、中村孝一²、津田憲吾²、村山大樹^{2, 3}
1.早稲田大学、2.NPO法人eboard、3.帝京平成大学

概要

本研究は，文章の読みやすさにかかわる構成要素を明確化することで，生成AIを活用した「やさしい日本語」表現の可能性を探ることを目的としている。生成AIによって 4種類（語彙の難度を下げる，単文化，話し言葉，子どもに対する文章）の「やさしい日本語」表現の文章を作成し，日本語を母語とする100名の成人に対して文章に対する印象評定と理解度の確認を行ったところ，「10歳の子どもにもわかるような文章にしてください」とのプロンプトによる文章が最も理解しやすく読みやすいという印象が得られた。一方で，文章の理解度テストの得点には差が検出されなかった。この知見をもとに，生成AIを用いた読解支援の発展を目指す。

P06：2E・ギフテッド

P06-07

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 15:00～15:30
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日記活動による自己調整学習力の向上
～書字困難のある2E生徒の事例研究～

○佐藤里美、池田満
北陸先端科学技術大学院大学

概要

二重に優れた (2E) 生徒は、高い知的能力と学習障害が共存するため、潜在能力の発揮に課題を抱える。本研究は、2E生徒が学習目標をモニタリング・コントロールし、自己調整学習を獲得する日記ベース介入の有効性を事例研究で評価する。中学1年の研究対象者の約1年間の日記・介入データを分析し、メタ認知スキルと自己調整の成長パターンを明らかにした。本モデル適用により、対象者の日記記述からメタ認知的な気づきや適応的学習行動の獲得が示唆され、インタビュー調査でSRLの獲得と転移性が確認された。これらの知見は、日記介入が2E生徒の認知的な強みを活かしつつ学習課題に対処し、能力を向上させる可能性を示す。

P06-08

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 15:00～15:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

「ギフテッド・２Ｅ児に対する学校の支援体制の構築と指導の実際」
支援体制が整うまでの児童の変化と考察

○菅谷厳寛
栃木県大田原市立薄葉小学校

概要

【目的】昨今、知的能力が生活年齢と比較して非常に高い水準をもつ児童生徒が注目されている。学校現場では、このような児童生徒に対して、特別な配慮を行える支援体制の充実が早急に求められる。【方法】当時小学１年生の男子児童１名の事例を通して、知的能力が高い水準を示した児童の支援体制を整えるまでの経過を報告する。【結果】不登校になったギフテッド（２Ｅ）児童が、本児にあった教育課程を編成したことから毎日登校できるまでになった。【考察】知的能力が低い水準の児童と同様に特別支援教育の支援体制を構築していくことが重要である。

P06-09

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 15:00～15:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

学校教員によるギフテッド・2E児理解のためのサポートブックの評価と有効性調査
ギフテッド応援隊のサポートブックの活用に対する教員の印象

○佐伯裕美¹、樋口優子¹、日高茂暢²
1.一般社団法人ギフテッド応援隊、2.佐賀大学教育学部

概要

ギフテッド児は不登校など学校生活に不適応を起こすことが多く，その原因の一つに周囲の理解不足がある。そこで，ギフテッド応援隊は，保護者が子どもの特性説明と配慮を申請する際の補助資料という目的でサポートブックを開発した。本研究では，学校にサポートブックを提供した保護者と，サポートブックの提供を受けた教員を対象に調査し，サポートブックの利用がギフテッド児を支援する教員にとって有効な資料かどうかの調査を行った。その結果，サポートブックが子どもの理解や支援の方向性の検討に役立つことが明らかになった。

P07：インクルーシブ教育　

P07-01

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 15:45～16:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

スウェーデンの基礎学校における対応プログラム（åtgärdsprogram）の分析
子ども健康チームの役割の検討を中心に

○是永かな子
高知大学

概要

本報告では、スウェーデンの9年制義務教育学校である基礎学校における対応プログラムの内容について検討することを目的とした。対応プログラムは日本の個別の指導計画に相当すると考えられる。方法は202X年3月にスウェーデンのA基礎自治体のB基礎学校を訪問し、41事例の対応プログラムの内容を検討する機会を得たため、個人情報保護や個人が特定されないことを前提に、その記載内容について分析した。結果として、内容は本人の参加、保護者の参加、支援内容、評価、継続支援について記述され、多職種がかかわる「子ども健康チーム」で協議して決定していた。総合的に子どもの支援の具体化が、システムとして確立していると考察した。

P07-02

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 15:45～16:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

高等支援学校,高等学校間の連携と職業的な学びによる共学の教育効果
敷地外連携と敷地内連携の実践事例を通して

○中島弘和
元国立都城工業高等専門学校

概要

筆者は,フィールドワークとして全国の高等支援学校における就労支援の実践状況を調査研究している。高等支援学校における職業的な学びである職業に関する専門教科は,生徒の職業観,勤労観を育成し,校内外の実習を通して生徒たちが体得する経験の質と積み重ねを充実させることが生徒のキャリア発達を促していく。中教審（2012）以降,特別支援学校と通常学校との学びの連携が見られるようになってきた。本発表におけるインクルーシブな教育実践について,高等支援学校と高等学校の生徒たちが「共に学ぶ」ために必要な学び（本発表では「共学」と呼ぶ）の資源として,職業に関する専門教科等が有用なものであり,共学の中で生まれるインクルージョン（包摂）を実現させるキャリア支援が大切である。

P07-03

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 15:45～16:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

通常の学級に在籍する多様な子どもたちと、ともに伸びる授業の開発

○畑中由美子¹、涌井恵²
1.公立小学校、2.白百合女子大学

概要

【目的】マルチ知能の観点から学力や活動をとらえることを授業に取り入れ、モチベーションを継続したり学びの手ごたえを感じたりすることで「個別最適な学び」と「協動的な学び」の一体化の実現をはかる。【方法】マルチ知能を学んだ後、その力を意識して自分が選んだ漢字練習を行い、ふり返る活動を重ねる。3つの成績群に分け、テストやアンケートの結果から、習熟度合いや意欲などを分析・考察する。【結果】どの児童も漢字を覚えることや習熟することに楽しく取り組むことができた。【考察】要支援児童への働きかけなどの課題があるが、漢字学習における「個別最適な学び」と「共同的な学び」を一体化させた授業の流れをつくることができた。

P07-04

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 15:45～16:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

子ども一人ひとりの「好き」「楽しい」を認める学級経営
教室状況認識に関する国内外の研究動向に着目して

○山本耕祐^{1, 2}、若松昭彦³、若松美沙⁴
1.星槎大学大学院教育学研究科修士課程、2.広島県安芸郡坂町立横浜小学校、3.広島大学名誉教授、4.前広島大学大学院教育学研究科

概要

【目的】教室状況認識に着目して、子ども一人ひとりの「好き」「楽しい」を尊重する学級経営の在り方を検討する。【方法】Endsleyに依拠し、「学級経営」「教室」「状況認識」を用いて抽出した論文は、12編（国外9編/国内3編）であった。【結果】熟練教師と初任教師を区別する基準として、学級経営に関する優れた専門的知識の下、同時に複数の出来事を知覚・理解し、瞬時に投影する「意図的実践」の蓄積への着目があり、「意図的実践」として学級経営の中核である特別活動の教室状況認識が重視された。【考察】教師が仕事の難しさを抱える中、子どもが集団活動を経験して「社会で生きていく力」を身につける基盤的知見となり得る。

P07-05

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 15:45～16:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

中学生はクラスメートに実施される合理的配慮をどのように捉えるか

○古村真帆
岐阜大学教育学部

概要

【目的】中学生がクラスメートに実施される合理的配慮をどう捉えるのかを検討する。【方法】公立中学校A校の474名を対象に架空の合理的配慮事例（「電卓場面」「私語場面」）、友人関係に関する質問紙を実施した。【結果】「電卓場面」は不公平の理由から否定が多かった。「私語場面」は肯定がやや多く、理由は多様であった。友人への同調欲求が強い男子は「積極的肯定」が少なく、「消極的肯定」が多かった。【考察】合理的配慮への否定には，他の生徒の利益が侵されていると感じるかどうかが影響したと考えられる。また、周囲への影響が大きい場面では、同調欲求が高いと状況により判断が変わりうる「消極的肯定」が多く回答されたと考える。

P07-06

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 15:45～16:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

高等学校における認知特性に応じた学習方略の研究
オプションを活用した自己調整学習

○一谷七菜¹、是永かな子^{1, 2}
1.高知大学大学院総合人間自然科学研究科教職実践高度化専攻、2.高知ギルバーグ発達神経精神医学センター

概要

本研究では、高等学校の英語教育に焦点を当て、生徒の認知特性を踏まえた自己調整学習の環境を設定することで、生徒の学びを保障する授業への転換について検証することを目的とした。具体的には様々のアセスメントにより生徒個々の認知特性を把握し、それに応じた支援方法を提案し、生徒自身が学び方のオプションを選択できるように環境を設定した。その上で、一斉講義形式の授業展開ではなく、自己調整学習を想定した授業展開を行い、介入前後での生徒の変容から効果検証を行った。結果として、介入授業での授業参加率は上がったため、オプションを活用した自己調整学習は生徒の自己調整力を高める手段となることが示された。

P07：感覚（過敏・鈍麻）・運動（不器用など）

P07-07

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 15:45～16:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

運筆が不安定なASD児への運動介入による支援の実践
ー感覚統合療法の視点を取り入れてー

○岡田恵未¹、牛山道雄²
1.奈良県　公立小学校、2.京都教育大学

概要

【目的】ASD児の運動面の困難さが感覚の問題に起因するという仮説に基づき，感覚統合療法の視点を取り入れた運動遊び介入が運筆技能に与える影響を検討した。【方法】3名のASD児に対し，3つの異なる介入方法で運動遊びを実施し，介入前後の運筆技能を評価した。【結果】全対象児においてTracecoderのスコアが向上し，運筆スキルが高まることが示された。しかし、B児には評価場面によるスコアのばらつきが見られた。【考察】運動遊びの内容による介入効果の大きな差は見られなかったが，能動的に刺激を取り入れようとするタイプのASD児には，感覚統合療法の視点を取り入れた運動遊び介入が特に効果的な可能性がある。

P07-08

論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 15:45～16:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

アーレンシンドロームの視覚的特徴の検討
-カラーレンズの分光透過率の解析より-

○佐藤七瀬¹、熊谷恵子²
1.桜花学園大学教育保育学部、2.筑波大学心理・発達教育相談室

概要

アーレンシンドロームは光に対する過敏性により視機能に影響を及ぼすが,個人に適したカラーレンズの使用でその症状が軽減する。本研究では,アーレンシンドロームのある者でカラーレンズを発注した209名を対象に視機能検査とカラーレンズの分光透過率分析を実施し,視機能の改善とカラーレンズの波長特性との関連を検討した。その結果,読み速度や視機能に改善が見られた。また, カラーレンズの機能的特徴は5つのクラスターに分類され、光の波長帯に対する過敏性が個人差を持つ可能性が示された。したがって,それぞれの視覚的な特徴に応じたカラーレンズのフィッティングが必要になると考えられた。

P08：LD以外の発達障害（ASD・ADHD・DCDなど）2

P08-01

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 10:00～10:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

軽度知的障害を伴う自閉スペクトラム症のある不登校状態の児童への多面的アプローチ
臨床動作法による情動調整支援と保護者へのコンサルテーション

○五位塚和也
大分大学

概要

【目的】軽度知的障害を伴う自閉スペクトラム症のある不登校状態の児童Aの事例を報告し，学校適応を促進するための多面的な支援アプローチのあり方について検討する。【方法】Aへの臨床動作法を用いた支援と，保護者へのコンサルテーションを実施した。【結果】経過とともに，Aの学校場面への参加率が増加した。また，支援開始時よりも終了時において，Vineland-Ⅱ適応行動尺度の不適応行動指標，内在化問題，外在化問題のv評価点が低下していた。【考察】臨床動作法の支援をとおしてAは情動調整方略を獲得したことが考察された。また，コンサルテーションをとおして，家庭や学校との連携・協働が促進されたことも不登校の改善に寄与したことが推察された。

P08-02

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 10:00～10:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

有意語の表出が難しい知的障害を伴う自閉スペクトラム症への文字指導の取組
「得意（お絵描き）」を生かした文字への興味・関心を高める工夫

○中井健人
広島県立呉特別支援学校江能分級

概要

【目的】ASDの特徴の一つとして、言葉の発達の遅れがあり、他人との意思の疎通に難しさが生じることがある。本実践の目的は、有意語の表出が難しいASD児が文字への興味・関心を高め、書けるようになるための指導の工夫の視点を見出すことである。【方法】文字を覚えるための要素「音」「形」「意味」から対象児が活用できる力を把握し、「得意」を生かした教材を作成して指導を行い、取組の初期と後期を比較する。【結果】自ら描いた絵の名称を想起して書けるようになった。【考察】描いた絵の名称を書くことで、他人に伝わり、共有できたと気付くことが文字への興味・関心の高まりにつながったと考える。

P08-03

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 10:00～10:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

特別支援教育におけるSELプログラム「SEL-8s」を活用した社会的スキル育成の実践研究

○望月綾¹、都築完児²
1.名古屋市立南特別支援学校、2.アクトシステム株式会社

概要

本研究は、特別支援学級に在籍する生徒を対象として、社会的スキルの向上を目的にSEL（Social and Emotional Learning）プログラム「SEL-8s」を導入し、その実践過程および効果を検討したものである。初期アンケートおよび観察を通して、生徒には「自己コントロール」「自己への気づき」「他者への気づき」の課題が認められた。1学期の実践では、これらの要素に焦点を当ててユニットを構成し、感情の理解と表現を中心とした指導を行った。実践後のアンケートにより、対象スキルの一部に数値的な向上が見られたことから、SEL-8sが特別支援教育における社会的スキルの育成に有効であることが示唆された。

P08-04

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 10:00～10:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

特別な教育的ニーズのある児童に対するなぞなぞ遊びの支援

○小島拓也
公立小学校

概要

1. 目的：特別な教育的ニーズのある児童に対して、なぞなぞの正答行動を促す支援の有効性を検討する。
2. 方法：自閉症・情緒障害特別支援学級に在籍する小学校2年生児童に対し、プレテスト、なぞなぞ支援、ポストテストを行った。なぞなぞ支援では、「隠れている系」「逆転系」「合体系」など構造的に分類したなぞなぞを系統的に出題し、正答できない場合には段階的な支援を行った。
3. 結果：プレテストでは全問不正答だったが、支援後は正反応率が向上し、ポストテストでは支援対象外の問題を含む7問に正答した。
4. 考察：問題文から正答を導く行動が定着し、系統的に出題すること、段階的に支援することが有効である可能性が示唆された。

P08-05

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 10:00～10:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

視覚的ルール提示と言葉による賞賛がADHD・ASD傾向のある児童の授業参加行動に及ぼす効果
特別支援学級における実践

○杉本弥生¹、吉永歩²、正徳夏生²、山田充³
1.公立小学校、2.公立小学校、3.大阪市教育委員会

概要

特別支援学級のADHD・ASD傾向の児童を対象に、視覚的ルール提示と言葉による賞賛の効果を検証した。知的障害、自閉症・情緒障害学級で「正しい姿勢で着座する」「不規則発言なく話を聞く」「友だちを指摘せず手本になる」のルールを視覚提示し、望ましい行動を賞賛した。結果、授業参加行動の増加傾向が確認され、特性に応じた視覚支援の有効性と賞賛が児童の自己調整力を高める可能性が示唆された。また、賞賛は児童の自律性の向上にも寄与する可能性があると示唆された。本実践は、簡便な介入が特別支援学級の授業参加を促す有効な支援策となりうることを示す。より詳細な行動観察による定量的なデータ収集と分析を課題として実践を深めたい。

P08-06

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 10:00～10:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

感情の言語化と情動の制御の向上を目指した療育的アプローチ
ADHD児に対する構文の型を用いた自己表現の支援

○横川佳子、綱川貴
TASUC株式会社

概要

【目的】本研究では、ADHD傾向のある児童を対象に、感情の言語化を促す療育的介入を行い、その効果を検討した。【方法】ボードゲームを通して経験を共有し、出来事や感情を一定の構文の型を用いて感情や出来事を振り返る支援を実施した。【結果】その結果、感情語の語彙や使用頻度が増加し、自らの感情を内省的に捉え、言語で表現する様子が見られるようになった。また、「僕は〜」という表現が増え、言語による自己表現の場面や交渉的な振る舞いが多く見られるようになった。【考察】言語的支援が情動制御の力を高める可能性が示唆された。

P08-07

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 10:00～10:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

最近接発達領域とASD児の学習可能領域
ASD児に合わせた新たな最近接発達領域の概念化

○樋口和彦¹、渡邉正人²、松浦百香³
1.広島修道大学、2.鳥取大学、3.春日井市西山小学校

概要

本研究では、ASD児の学習をヴィゴツキーの発最近接発達領域の視点から検討し、ASD の特性に合わせた最近接発達領域の新たなとらえ直しを試みる。ヴィゴツキーは、発達を促す要素として次を挙げた。①乳幼児の成長の原動力は他者の相互交渉である、②自力では難しいが誰かの協力があればできる学習領域があり、それを最近接発達領域という、③能力の発揮はかかわる他者との関係や活動に支えられており、その質に左右される。これらは、ASD児が最も苦手とする内容である。本研究ではこれらの要素を取り入れ、ASD児の最近接発達領域を学習可能領域としてとらえ、他者との共同の基盤とするとともに、ASDの特性に合わせた新しい最近接発達領域の概念化を議論する。

P09：研修・専門性の維持向上2

P09-01

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 10:45～11:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

新任通級担任者のための自助研修システムの構築
新任者も経験者も、つながる、支える、共に学び合う

○青木教美
静岡市立番町小学校

概要

通級指導教室には、特別支援教育の経験がない教員や、また、教員経験そのものが浅い若手教員が担当者として配置されることが増えている。そこで、市内合同で、通級の経験の長い担当者が中心となり、自主的な新任者研修会をオンラインで始めた。月2回程度、１回45分の時間を使い、年間カリキュラムを立て研修した。研修方法は、講義だけでなく事例検討やグループ討議も行った。経験の長い担当者が企画や運営、指導実践への助言をするだけでなく、２年目、3年目の担当者も動画による指導公開や事例提供、アドバイザーとして関わり、経験に応じて新任者を支える仕組みを整えた。

P09-02

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 10:45～11:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

特別支援学校のコーディネーターと教職員による地域の小中学校等に向けた理解・啓発と研修活動の実践
『コンシェルジュレポート』の取り組みとまとめ

○園原慎二
埼玉県立草加かがやき特別支援学校

概要

筆者は，知的障害特別支援学校のコーディネーターとして，20XX年から5年間，学校や地域に向け，特別支援教育および心理やカウンセリングの理解・啓発のため，教職員参加型通信『コンシェルジュレポート』の編集と発行を，計77回行ってきた。本研究は，特別支援学校の教職員がチームとなってセンター的機能を担う，研修活動の実践報告である。実践の結果，特別支援学校内での研修内容を校内外に発信し，成果物を共有することができた。どのようにこの取り組みを発展させていくかが，今後の課題である。本実践は，令和6年度L-ﾌﾟﾛ(LD学会プロジェクト)を受賞した。

P09-03

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 10:45～11:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

マンガにおける発達障害の描写を読者はどのように受け止めているのか
発達障害を取り上げた「当事者もの」「ストーリーもの」の投稿型書評サイトにおける書評の感情分析の比較を通して

○土居隆
大阪千代田短期大学

概要

【目的】ストーリー性を持つマンガ（ストーリーもの）、当事者によるエッセイ風マンガ（当事者もの）の書評を分析し、マンガで発達障害を知ることについて考察する。【方法】「発達障害」をキーワードに発表年を定めず検索した対象作品に関する一般参加型書評サイトの書評を抽出し数量化する。【結果】Welchのt検定では当事者ものの感情スコアが有意に高かった。ポジティブ傾向の適合度検定で「読む」「分かる」「やすい」などで有意差がみられた。【考察】当事者ものが肯定的に受け止められており、特に「分かりやすさ」「読みやすさ」が評価されている。マンガは表出しにくい当事者の「普通」を社会の側が理解する有効な手段の一つである。

P09-04

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 10:45～11:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

小・中学校等の校内支援体制づくりワークショップのプログラムデザインの検討
ワークショップ「特別支援教育コーディネーターは、こうでないと！小・中学校等の校内支援体制づくり編」の実践から

○田中雅子¹、山下公司²
1.北海道教育大学釧路校、2.北海道教育大学札幌校

概要

本研究は、校内支援体制づくりの充実を図るための方策を明らかにすることを目的としたワークショップ「特別支援教育コーディネーターは、こうでないと！小・中学校等の校内支援体制づくり編」の報告である。「問い」に対してグループのメンバーが合意形成を図りながら「新しいことわざ」をつくる、ワークショップのプロセスそのものが、校内支援体制づくりのヒントになっていることを参加者が実感できた。

P09-05

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 10:45～11:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

学校現場におけるアセスメント結果の活用について

○浅井義邦¹、大嶋容子^{1, 2}、星井純子³
1.公立中学校、2.明星大学通信制大学院、3.東洋大学非常勤講師

概要

Ⅰ問題と目的,アセスメント結果が学校内で活用されてないケースが多く見られる。結果を活用する環境を整備することが求められている。アセスメント結果の活用方法について検討する。Ⅱ方法,20XX年に学校関係者５４名を対象にアンケート調査を行い分析した。Ⅲ結果,「活用の課題」として知識の不足,結果の共有の難しさ等。「結果の活用方法」としてアセスメントを活用した組織的な支援等。Ⅳ考察,結果の活用に至らない要因として「知識不足」が挙げられている。教員の学びと心理職の体制強化が必要である。また,具体的な支援に結びついていないことが課題となっている。結果を分かりやすく整理し,共有する仕組みが必要と考えられる。

P09-06

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 10:45～11:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

小学校教員志望学生における特別支援教育をめぐるジレンマ経験
－いつ，いかに経験し，その経験が有する構造はいかなるものなのか－

○今中博章、吉井涼
福山市立大学教育学部

概要

小学校教員志望学生が特別支援教育をめぐるジレンマを，養成段階4年間のいかなる時点・状況で経験し，その構造がいかなるものなのかを事例的に明らかにすることを目的とし，教育学部4年生2名を対象に半構造化面接を実施し，SCATによる分析を行った。ジレンマは教育実習前の現場観察中に生じ，共生の理念と特別な支援の必要性との間にある緊張や矛盾の認識として表出された。事例間の共通点として，大学で形成された指導観と現場の実際との乖離に対する違和感が確認され，個別には経験，思考特性，動機の影響が示唆された。これらの経験は，学生の指導観の再構築を促す重要な契機となる可能性がある。

P09-07

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 10:45～11:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

通級担当初任者支援と通級担当者の力量向上のための取り組みについて
堺市初等教育研究会における通級指導教室領域の研修の実践

○塩田さおり¹、杉本弥生²、中谷里織³、上田裕美子⁴、中川裕梨⁵、山田充⁶
1.堺市立土師小学校、2.堺市立日置荘西小学校、3.堺市立英彰小学校、4.堺市立久世小学校、5.堺市立大泉小学校、6.大阪市教育委員会

概要

本報告は、堺市初等教育研究会特別支援教育部会における「通級指導教室領域」の取り組みを通じて、通級担当者の孤立防止と専門性向上を目指した実践をまとめたものである。通級担当者の半数以上が経験1～３年目であることから、堺市アセスメントを活用した事例検討会を中心に、経験年数別のグループで研修を行い、通級担当者の力量向上を図った。研修では、児童の特性理解と支援方法の具体化が進み、初任者の積極的な意見交換が生まれた。この取り組みは、通級担当者の不安軽減や横の繋がりを強化した。

P09：聞く・話す

P09-08

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会場のみ 2025年10月19日（日） 10:45～11:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

学童期の話しことばの評価
ナラティブを用いた「聞く・話す」領域の実態把握

○入山満恵子¹、葭岡晃世²
1.新潟大学、2.連雀学園三鷹市立南浦小学校

概要

【目的】子どもの言語の問題は，幼児期初期は発語の有無で確認できるが，学童期はそれのみで詳細な判断ができない。本研究では「ナラティブ」を用いた学童期の言語評価法を開発し事例に試みた。【方法】発話の伝わりにくさを主訴とする5年女児(通常級在籍)に本評価を実施し，発話を量的・質的側面から分析した。【結果】評価の重要項目の値が低学年未満で，さらに質的特徴の分析からも主訴の背景がみえてきた。【考察】標準化検査では問題がなくとも，本評価により言語面の問題を掘り下げ，適切な指導に繋げる可能性が示唆された。言語の問題は将来への影響も大きく，学童期の「聞く・話す」に着目して支援に繋げることが重要と考える。

P09-09

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会場のみ 2025年10月19日（日） 10:45～11:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

通級指導における作成教材を用いたワーキングメモリ指導の効果

○德澄愛¹、細谷里香²
1.公立小学校、2.兵庫教育大学大学院

概要

ワーキングメモリ教材を作成するにあたり，遊びの要素を入れ，教材実施直後に方略の振り返りを促すことが効果をもたらすと考えられる。本研究は聴覚的なワーキングメモリの弱さのある児童にリフレクションを促しながら作成教材を用いた指導を実施することで，ワーキングメモリへの効果と，学習面や生活面への影響について検討することを目的とした。毎回の指導直後に口頭で振り返らせた方略は回を重ねるごとに具体的になり，全10回の指導終了後，単語逆唱課題の誤答率は指導前と比べて低下した。指導終了後の児童への聴取では，自身の感覚面の変化について触れる言及が認められた。リフレクションや方略の獲得について考察した。

P10：校内連携・地域連携の構築

P10-01

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 11:30～12:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

教師間連携に関する自校通級と他校通級の比較①
－A県における連携実態のアンケート調査から－

○関原真紀、坂口嘉菜
上越教育大学

概要

A県の通級形態による連携実態や教員間連携におけるICT活用状況を明らかにするために通級担当者を対象にアンケート調査を実施した。その結果、A県において約80％の通級担当者が他校通級を実施していた。ケース会議の回数や時間には自校と他校に差は無かったものの，他校では直接観察や情報共有に困難がある実態が明らかとなった。自校の場合，他校と比較して，対象児の情報を指導に活かし，通級指導の効果を担任と確認できていることが明らかとなった。指導効果を他校においても保障するため，一部の通級が行っている動画視聴やオンラインケース会議の実態を今後調査し、導入の検討が必要であると考えられる。

P10-02

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 11:30～12:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

言語障害通級指導教室と発達障害通級指導教室の連携による支援に関する一考察

○岩渕友美¹、山下公司²
1.札幌市立南月寒小学校、2.北海道教育大学札幌校

概要

校内に言語障害通級指導教室と発達障害通級指導教室の両方があることを活用し、言語面の困難さがありながら、学習面の困難さももつ子どもに対して、校内支援として二つの障害種の通級指導教室が連携して支援を行った。子どもの困難さに対し、双方の専門性を発揮して支援を行うことで、改善にも繋がった。一方で、教員の数や指導時間の確保の難しさ、他校通級の子どもの支援における連携の図りづらさなど課題も見えた。校内支援体制の充実や通級指導判断の在り方によって、課題の解決に繋がると考える。

P10-03

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 11:30～12:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

持続可能な発達支援・特別支援の連携
〜へき地・小規模地域、離島地域からの考察〜

○廣川久美子¹、阿部利彦²、山下公司³
1.利尻町立利尻中学校、2.星槎大学大学院、3.北海道教育大学札幌校

概要

本研究は、社会的・人的リソースが乏しいへき地・離島地域においても、多職種が協働し発達支援の連携が可能であった背景に着目し、持続可能な発達支援・特別支援の連携の在り方を明らかにすることを目的とした。テキストマイニングツール「KH Coder」を用い、自由記述やインタビュー逐語録、フィールドノーツを分析し、北海道の３地域を対象に「System・Spirits・Tool」の３観点から比較・検証を行った。先進地域に共通する特色として、①支援をつなぐ「コーディネーター」の配置、②全児童を対象とした子育てファイルの存在が明らかとなった。今後の人口減少社会を見据え、持続可能な発達支援・特別支援の連携のあり方と必要な視点を提言する。

P10-04

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 11:30～12:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

教師間連携に関する自校通級と他校通級の比較②
－A県におけるアンケート調査の自由記述の分析から－

○坂口嘉菜、関原真紀
上越教育大学

概要

A県の通級形態の違いによる運営や連携に関する課題を明らかにするため，通級担当者を対象にアンケート調査を実施した。アンケートは，自校通級，他校通級におけるメリット及びデメリットについて自由記述により回答を得た。頻出語句の抽出及び抽出語の共起ネットワークを作成した結果，自校通級では，担任との情報共有を指導に活かせる反面，担任から時間変更や教科指導の要望を受け易く不都合を感じている場合があった。他校通級では保護者との関わりが多い反面，担任との情報共有が難しく，保護者の情報から学校の様子を把握している状況も明らかとなった。本調査から，通級による指導の意義を教員が理解し，組織的な体制づくりが必要である。

P10-05

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 11:30～12:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

校内教育支援センターを活用した不登校未然防止の取り組みと早期対応

○木南真之介
川越市立今成小学校

概要

研究対象校であるA県公立小学校は、校内教育支援センターを、20XX＋１年より本格的に運用を開始した。本研究では、当センターの在り方や組織的対応が不登校の未然防止として役割を果たしているか検討をし、実践に取り組んだ。そこで、A校では、全教員の授業時間を均質化し、一定の時間数を当センターの担当とした。また、管理職を含めた教育相談部会を毎月行った。その際に、支援の視覚化という観点でベン図や同心円図等を活用した。　その結果、当センターを運用を開始した本年度の30日以上の欠席者数は、前年度より半減した。不登校を主な理由とした児童の欠席総数においても前年度と本年度においても減少した。このことから、学校組織として運営する校内教育支援センターは、不登校支援に一定の役割を果たしていることが考えられる。

P10-06

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 11:30～12:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

通常学級の担任と通級指導担当教員の役割に影響する要因
小・中学校の通級指導担当教員に対する質問紙調査から

○留目宏美¹、岩本佳世²
1.上越教育大学、2.愛知教育大学

概要

【目的】通常学級の担任と通級指導担当教員の役割に影響する要因を検証した。【方法】X県の小・中学校の通級指導担当教員に質問紙調査を行い，67人の回答を対象とした。【結果】全体に，通級指導において中心的な役割を担っているのは通級指導担当教員であり、通級指導担当教員の教職経験年数が正の有意な影響力をもっていた。通常学級の担任の役割は，通級指導教室（難聴）の設置の有無が負の有意な影響力をもっていた。両者の役割関係は負の弱い相関がみとめられた。【考察】通級指導担当教員と通常学級の担任の役割関係は、一方の中心性が強まると，もう一方の中心性は弱まる関係にあった。全体に，通級指導担当教員の中心性が強かったものの、きこえに課題がある児童生徒であることが，通常学級の担任の中心性を強めていた。難聴の児童生徒の場合、通常学級の担任の通級指導へのコミットメントが強まるメカニズムについて今後の研究課題である。

P10-07

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 11:30～12:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

Ａ県Ｂ市における特別支援教育支援員が行う連携の工夫と研修ニーズについての調査報告

○野住明美
新潟大学

概要

Ａ県Ｂ市に勤務する特別支援教育支援員を対象に、担任との連携や研修ニーズについての調査を実施し、50名より回答が得られた。勤務経験は約半数が5年未満であった。担任との情報交換の場は、「授業前後の立ち話」が47回答（94％）と最も多く、時間は30分以内であった。「小さな出来事でも話す」「時間をおかずに話す」など情報交換の工夫が明らかになった。希望する研修内容は、「障害のある幼児児童生徒の心理・生理について」が30回答（61.2％）と最も多く、次いで「不適切行動への対応について」が29回答（59.2％）であった。勤務時間中に研修が受講できるよう、工夫していくことが求められていると考えられた。

P10：英語

P10-08

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会場のみ 2025年10月19日（日） 11:30～12:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

中学生の日英読み能力の関係と能力パターンの分析

○渡邉俊介
東京大学大学院教育学研究科

概要

【目的】音読速度・音韻意識・自動化能力・視覚認知能力の言語間の関係および能力パターンの分析を行う。【方法】公立中学校の中学3年生を対象に各能力を測定し、相関分析・重回帰分析・クラスター分析を実施した。【結果】各成績には言語間で相関が見られ，音読速度への各能力の影響が示唆された。能力は6パターンに分かれた。【考察】音韻意識や自動化能力には言語間の関連が見られ，読み困難の早期発見に役立つ可能性が示唆された。

P10-09

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 11:30～12:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

中学生における英単語読みスキルに影響をおよぼす要因
音韻処理ならびに英語学習に対する動機づけによる検討

○細川美由紀¹、戸井田莉奈²
1.茨城大学、2.茨城県立水戸高等特別支援学校

概要

【目的】中学生における英単語の音読スキルに影響を及ぼす要因について，音韻意識や音韻の再符号化といった音韻処理能力と英語学習に対する動機づけの観点から明らかにする。【方法】中学1年生48名を対象に，英単語音読，RAN，音素削除課題ならびに英語学習に対する動機づけに関するアンケートを実施した。【結果および考察】音韻処理に関する課題成績は英単語音読の課題成績に影響を及ぼすものの，動機づけに関する影響は認められなかった。一方，英単語音読課題の成績は英語学習に対する動機づけに影響をおよぼすことが示唆された。

P10-10

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会場のみ 2025年10月19日（日） 11:30～12:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

英語学習に特異的な弱さのある生徒に対する認知特性に応じた指導

○鈴木恵太
岩手大学

概要

本研究では、英語学習に特異的な弱さを示した中学生（生徒A、女子）に対して、認知特性に応じた英語読み指導を行い、その効果を検討した。WISC-Vをはじめとしたアセスメントから高い言語理解の力と低い視空間およびワーキングメモリの力が示された。英語学習では基礎的な事項から弱さがみられたことから、認知特性に応じて工夫したフォニックスやテキスト音読指導を中心に行った（指導は1回90分を全30セッション行った）。ポストテストとして行った英単語の読みテストでは、プレテストに比べ大幅な正答率の向上がみられ、また読みの力を表す指標（WPM）も大きく向上したことから、指導の効果が考えられた。

P11：アセスメント

P11-01

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会場のみ 2025年10月19日（日） 12:15～12:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

児童の社会情動的スキルは低下しているのか？
特別支援教育の有無や性別による違いに着目して

○西尾祐美子¹、古見文一²
1.畿央大学、2.関西学院大学

概要

【目的】児童用社会情動的発達チェックリスト（SEDC-C）の項目を再検討し，特別支援の有無や性差という観点から社会情動的スキルの様相を捉え，経年比較を行う。【方法】小学生男子495名，女子418名の保護者を対象に，2019年と2025年に質問紙，オンラインにて調査を行った。【結果】SEDC-Cのいずれの下位尺度でも，特別支援無し群の方が高かった。あわせて，集団活動では女子の方が高く，対人関係（子ども）では2019年時点でのみ女子の方が高かった。【考察】社会情動的スキルは可変性があり，教育により獲得可能である一方，2019年と2025年では変化がみられず，支援の手立てを検討する必要がある。

P11-02

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 12:15～12:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

学齢期の発達相談における新版K式発達検査2020の活用
WISC-Ⅴとの比較を通して

○松岡利規¹、田中駿¹、相澤雅文²
1.京都国際社会福祉センター、2.京都教育大学

概要

本研究は、学齢期の子どもの発達相談において、WISCでは捉えきれない知的能力の特性を明らかにするために、新版K式発達検査2020（新K式2020）の有効性を検討した。13名の児童生徒に新K式2020とWISC-Ⅴを実施し、両検査の相関や結果の乖離事例を分析した。その結果、新K式2020とWISCには有意な相関が見られ、新K式2020が学齢期の知的能力のアセスメントとしてWISC同様に有効であると考えられた。両検査の結果に乖離が見られた事例の検討から、新K式2020の実施により、WISCだけでは捉えられない強みや弱みが明らかになる可能性が示唆された。

P11-03

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 12:15～12:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

大学生における新版K式発達検査2020とWAIS-Ⅳとの結果の比較

○田中駿¹、松岡利規¹、清水里美²
1.京都国際社会福祉センター、2.大阪常磐会大学

概要

【目的】本研究は新版K式発達検査2020とWAIS-Ⅳの関連について検討することを目的とした。【方法】大学生（男子3人、女子18人）を対象に、新版K式発達検査2020とWAIS-Ⅳを実施し、その結果を相関分析した。【結果】有意な相関が認められたのは、言語・社会領域は全検査（r=.50）、および言語理解（r=.51）、ワーキングメモリー（r=.64）との、全領域は全検査（r=.47）ワーキングメモリー（r=.62）との有意な相関が認められた。また、新版K式発達検査の項目の下位検査項目の正答数とWAIS-Ⅳの各指標との相関分析を実施したが、処理速度についてはどの項目とも有意な相関が認められなかった。【考察】新版K式発達検査の成人級については分析が進んでおらず、今後も分析を進めていくが必要である。

P11-04

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 12:15～12:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

大学生における心理教育的アセスメントの効果検証
発達障害傾向と自尊感情・自己受容の関連

○中田弘美¹、佐々木銀河²
1.筑波大学ヒューマンエンパワーメント推進局、2.筑波大学人間系

概要

【目的】大学生に心理教育的アセスメントを実施する効果を検証する。【方法】AQ，CAARS，WAIS-Ⅳを基本とする心理教育的アセスメントの前後に，自尊感情尺度と自己受容尺度の回答を求めた。【結果】自尊感情尺度，自己受容尺度ともに，アセスメント前よりも後で有意に向上した。なかでも，アセスメント結果でADHD傾向がみられた学生については，自己受容尺度において，主効果ならびに交互作用が認められ，アセスメント後に有意に高い値が示された。【考察】本研究では，アセスメント実施前に比較して，実施後の各尺度得点に有意な差が示された。アセスメントにより自己の尊重と理解が促進されていると推測される。

P11-05

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 12:15～12:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

教室への入室に課題のある小5児童へのチーム学校としての支援の一試み
KABCⅡとMIチェックシートを活用した支援と小さな達成感の積み重ね

○藤谷祐輔¹、梅田真理²
1.丸森町立舘矢間小学校、2.宮城学院女子大学

概要

［目的］本研究は、KABCⅡとMIチェックシートを活用し、個別指導計画を作成して不登校の予防につなげることを目的としている。［方法］ KABCⅡとMIチェックシートを実施し、アセスメント結果を基に指導方針を設定。個別の指導計画を立てた。［結果］教室にいる時間が4時間まで伸び、学習発表会にも参加できた。［考察］認知特性に応じた指導を行うことで、自己決定させながら入室時間を伸ばし達成感を積み重ねることができた。丁寧なアセスメントと個別の指導計画が不登校の予防に役立つと考えられる。

P11：義務教育修了後（高校・大学等）の支援2

P11-06

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 12:15～12:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

東京都立高等学校における学習面での特別な配慮が必要な生徒に対する支援実態
―教員を対象とした面接調査から―

○米田智香¹、川間健之介²
1.ながやまメンタルクリニック、2.山口学芸大学

概要

境界知能もしくは軽度知的障害の可能性がある生徒への学習面の支援実態を明らかにすることを目的に，当該生徒が在籍する都立高校の特別支援教育担当者16名を対象に半構造化面接を実施した。事例－コード・マトリックスに準じて分析した結果，〔支援開始のきっかけ〕〔学習面の支援〕〔組織的な対応〕〔今後の課題〕の4つの概念的カテゴリーが析出された。教員は，引継ぎ情報や日頃の行動観察等から支援の必要性を認識し，授業や定期考査で多様な工夫や配慮を行っていた。一方で，特別支援教育に対する知識や意識には差があり，教員全体への理解啓発や多職種連携の充実，卒業後の多様な進路選択を可能にするための体制整備が重要だと考えられた。

P11-07

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 12:15～12:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

外国人留学生への支援は何が必要か
日本語学校に所属する留学生向けアンケート結果より

○小林唯
学校法人江副学園　新宿日本語学校

概要

本研究は、日本語学校に在籍する発達障害をもつ留学生への合理的配慮の支援ニーズを明らかにするため、アンケート調査を実施した。診断のある学生は、進路や人間関係、不安感などに困難を抱え、学習面では集中の欠如や書字困難の問題、繰り返しによる学習の困難さが示された。学習支援をはじめ、医療・福祉情報の提供、心理的支援、ソーシャルスキル支援が求められており、多岐にわたる支援の必要性が明らかとなった。

P11-08

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 12:15～12:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

ASDやADHDのある大学生へのセルフモニタリングの発達を促す支援の効果

○青木真純
東海大学

概要

【目的】本研究では、ASDやADHDのある大学生を対象に、ストレス量や疲労度、不安の度合いを可視化し、それに応じた対処法を事前に準備するといった教育的支援の効果を明らかとすることを目的とした。【方法】ASDあるいはADHDのある大学生3名を対象とし、ストレスや不安を感じる場面について、その時に見られる生体情報や行動等をもとに数値化した上で、それに対する対処法を対象者と一緒に考案した。【結果と考察】回を重ねるにつれて現状が対処すべき事態であるかどうかを含めた判断が可能となったことから、ストレス量や疲労度、不安の度合いを可視化が対象者のセルフモニタリングの発達を一定程度促す可能性が推察された。

P11-09

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 12:15～12:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

高校生のためのソーシャルスキルトレーニングによる成果
～1670人が参加、92.3％が「成果を感じた」集団授業の実践から～

○濱野智恵
株式会社Grow-S

概要

東京都教育委員会主催「コミュニケーションアシスト講座」は発達障害傾向のある都立高校生を対象とした「教育課程外の指導・支援事業」である。㈱Grow-Sは開講から9年間受託、指導している。本講座の目的は高校生活における困難の改善である。2016年から9年間で約150校から約1670名が参加してソーシャルスキルを学び、受講生の92.3％が成果を感じている。また在籍校の教員も本講座の必要性を感じており（98.0％）、校内支援に役立つものとなっている。本講座の実践と成果から「高校の特別支援教育における、集団によるソーシャルスキルトレーニング指導の可能性」を検証する。

P12：義務教育期（小・中学）の支援2

P12-01

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 13:00～13:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

読み書きに困難を抱える子どものための学校支援
小金井市の試み

○柳下記子
視覚認知発達支援センター

概要

【目的】小金井市教育委員会が学校教育部指導室に配置した「読み書きに困難を抱える子どものための学校支援・学習支援員」を小中学校に派遣し、在籍する対象児童等への適切な支援方法や支援体制をつくることを目的とした。【方法】学校から教育委員会指導室へ依頼された支援員は、各校を巡回し対象児童等の状況の観察や困難の原因から具体的対応について教員その他関係者に助言を行う。【結果・考察】支援員が直接巡回するため、各学校で同様に実施することができる。さらには、教員が研修等で得た知識を現場で実践するにあたり、支援員がスーパーバイザーの役割を担うことができるため、学校間格差の解消、教員のスキルや意識向上にもつながることが期待される。

P12-02

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 13:00～13:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

外国の子どもへの発達検査の可能性について
非言語による神経心理学的検査のテストバッテリー

○矢野里恵¹、藤本かおり²、中西順子³
1.大阪市立十三小学校、2.大阪市立北鶴橋小学校、3.大阪市立南小学校

概要

近年,学校現場には外国人児童が急増している。外国人児童の中には日本語の習得だけでなく，学習全般で困難が見られる場合もある。しかし,学習困難の要因を明らかにし,支援に必要な情報を得るための検査が十分に行われていない現状がある。そこで,外国人児童5名に対し,その要因を明らかにするために非言語による神経心理学的検査のバッテリーを組んで各種検査を実施した。その結果,非言語による検査だけでも児童の認知特性を明らかにすることができ,支援に有用な情報,特に児童の強みや弱みを把握することができた。しかし,検査結果をフィードバックする際には,児童が置かれている文化的背景に留意するなど十分な配慮が必要だった。

P12-03

講演日時変更

P12-04

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 13:00～13:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

読み書き・算数に困難のある児童に対するRTIモデルの効果検証
－通級指導教室の役割を含めて－

○上田鮎美¹、全有耳²
1.奈良市立朱雀小学校、2.奈良教育大学

概要

【目的】読み書き・算数に困難のある児童に対するスクリーニングとその後の支援を通じてRTIモデルの有効性を検証する。【方法】2年生児童（43名）を対象に、X年、読み書き・算数のスクリーニング検査を実施した。介入が必要と思われる児童には通級による指導を開始した。X＋1年、同対象（43名）に対して同検査を実施し検証した。【結果】X年に実施した検査の結果、介入が必要な児童を6名特定し、そのうち3名が通級による指導を開始した。通級指導の結果、一部の児童には顕著な改善が見られた。【考察】RTIモデルの有効性が確認された。早期介入による心理的障壁の低さや生徒指導上の課題把握など、多岐にわたる意義が示された。

P12-05

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 13:00～13:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

公立小学校における学校規模ポジティブ行動支援（SWPBS）の効果
「フォト方式」による第１層支援と学級規模の第２層支援

○宮木秀雄¹、有田泰征²、藤田守弘²
1.山口大学、2.田布施町立田布施西小学校

概要

【目的】公立小学校においてSWPBSの第１層支援と第２層支援を導入し，その効果を検証する。【方法】公立小学校１校において，児童の望ましい行動の様子を教員が写真撮影し，フィードバックする「フォト方式」による第１層支援と学級規模での集団随伴性に基づく第２層支援を実施した。【結果】児童の問題行動生起率の減少，児童の学校適応感の向上が見られた。また，一定の実行度と社会的妥当性も認められた。【考察】「フォト方式」は「チケット方式」や「キャンペーン方式」における実践上の課題を克服するものであると考えられる。また，学級規模での集団随伴性に基づく第２層支援は学級担任にとって実施可能性の高い手続きであると言える。

P12-06

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 13:00～13:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

衝動性制御の困難な児童への学習環境の構造化

○服部小百合¹、松浦直己²
1.松阪市立第二小学校、2.三重大学

概要

暴言や暴力など衝動性制御に困難のある児童に対して，教職員全体で統一した支援ができるような校内コンサルテーションを実施し，校内全体での支援のあり方について検証することを目的とした。授業の流れをいつも同じにする，課題や約束を具体的に提示し，見通しをもたせ，やるべきことを明確に「枠組み」を設定したことで，児童は安心して学習にむかうことができた。衝動性の制御が困難な児童に適切な「学習環境の構造化」と「枠組みの設定」を提案・実施することができた。衝動性制御が困難な児童には，やるべきことが明瞭かつ自由度が低く，狭い枠組みを設定する学習環境の構造化と，外側からの衝動性の制御の補強が望ましいことが示唆された。

P12-07

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 13:00～13:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

中学校通常学級の英語の授業場面での集団随伴性に基づく指導
生徒の援助報告と英単語テスト成績への効果

○三矢美保¹、岩本佳世²、奥村太一³
1.愛知県公立中学校、2.愛知教育大学、3.滋賀大学

概要

本研究では，公立中学校の通常学級3学級を対象に，英語の授業場面で援助報告に対する集団随伴性に基づく指導を適用し，低成績生徒の援助報告が促進されるか，低成績生徒の英単語テスト成績に波及効果が示されるかを検討した。標的行動を「援助報告」とし，「同じ班のメンバーから受けた声かけの内容をタブレット端末に入力し，先生に提出すること」とした。援助報告をした生徒に強化子を提示する非依存型集団随伴性に基づく指導の後に，相互依存型集団随伴性に基づく指導に移行した。その結果，3学級中2学級は，相互依存型集団随伴性に基づく指導期に援助報告をした低成績生徒の割合が増加した。低成績生徒の英単語テスト成績への波及効果は，両期の比較では，3学級ともに有意な差が見られなかった。

P12-08

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 13:00～13:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

教師を対象としたハイブリッド形式による応用行動分析研修の効果とその維持

○竹園恵¹、嶋﨑まゆみ²
1.神戸市立井吹の丘小学校、2.兵庫教育大学大学院

概要

【目的】「研修プログラムの作成」と「支援行動の維持」について、年度を越えて支援行動が維持されているかについて検討した。【方法】小学校及び特別支援学校に勤務する教員を対象に、ABAを用いた研修プログラムを作成した。【結果】1回30分という研修は多忙化にある現場の中で「参加しやすかった」という結果が得られ、教師の支援行動と子どものターゲット行動について改善が見られた。「支援行動の維持」において，期待していた効果は得られなかった。【考察】短時間の研修であってもABAによる介入の効果が実証されたといえる。教師の心理的負担が軽減されていたという結果から，教師の声かけや関わり方，負担の少ない環境調整で子どもの行動の変化を促すことができた。

P12-09

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 13:00～13:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

静岡県における発達障害等のある児童生徒の就学支援等に関する実態調査
特別支援学級及び通級指導教室の就学支援の地域差について

○市川真里¹、大塚玲²
1.静岡大学教職大学院、2.静岡大学教育学部

概要

【目的】　静岡県における特別支援学級および通級指導教室の就学支援の地域差を明らかにする。
【方法】県内35市町教育委員会を対象に質問紙調査（31市町回答）および訪問インタビュー（全35市町）を実施。
【結果】特別支援学級の設置状況や通級指導の整備状況には市町間で差が大きく、設置率が入級率に影響していた。就学支援担当者の経験不足や情報の地域偏在も課題となった。
【考察】地域ごとの支援体制の違いが就学支援の格差を生み、基準の解釈にも影響を及ぼす。持続可能な就学支援システムと多機関連携の重要性が示唆された。

P13：ユニバーサルデザイン

P13-01

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 13:45～14:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

MI理論に基づくユニバーサルデザイン授業の構築
小学校二年生の詩作を通じた多様な表現の可能性

○海老澤佳輝
日本女子大学附属豊明小学校

概要

本研究は、MI理論に基づいたユニバーサルデザイン授業の構築を目的に、小学校2年生を対象とした詩作の実践を行った。児童の知能特性をMIチェックシートにより把握し、それぞれの得意な知能を活かせるように学習活動を設計した。言語表現が苦手な児童に対しても段階的な表現のための支援を行い、多様なアプローチによる詩の創作が可能となった。自己選択と他者との交流を通じて、児童の自己効力感や表現の深化が促されたことから、MI理論はユニバーサルな学びの実現に有効であると示唆された。

P13-02

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 13:45～14:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

学習障害のある児童生徒を対象としたアクセシブルな質問紙調査の実施と課題の検討

○内田佳那^{1, 2}、佐藤亮太朗³、菊地麻衣子⁴、丹治敬之⁵
1.兵庫教育大学大学院連合学校教育学研究科、2.日本学術振興会、3.東京未来大学こども心理学部、4.カラフルバード、5.筑波大学人間系

概要

本研究は，LD等により読み書きに困難のある児童生徒を対象に，読み上げ・ルビ振り・イラストの3つのサポート機能を付加したGoogleフォームでの質問紙調査を実施し，各サポート機能の有効性，困難領域との関連，実施上の課題を検討した。その結果，イラストは肯定的評価が多く，多くの児童生徒にとって視覚的支援が設問理解を促進する可能性が示唆された。一方，読み上げ・ルビ振りについては評価にばらつきが見られた。本研究で使用したGoogleフォームでは，文章上のルビ振りや音声の埋め込み等が困難であり，機能の設計や操作性に課題があったことから，今後はより柔軟なアンケート設計が可能なツールの活用等が求められる。

P13-03

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 13:45～14:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

特別支援教育の視点に立った通常学級における全員参加の学級経営
授業ユニバーサルデザインを活かした授業改善

○濱田久司¹、是永かな子^{1, 2}
1.高知大学教職大学院、2.高知ギルバーグ発達神経精神医学センター

概要

本研究の目的は、通常学級において特別な支援を必要とする児童と特別な支援を必要としない児童が共に学び、かかわり合うことのできるための授業改善である。授業実践では授業ユニバーサルデザイン(以下、授業UD)として、全員を対象とした1stステージ指導と抽出児童を対象とした2ndステージ指導を行った。その際に、高知県の授業UDの5つの柱を授業改善の手立てとした。結果として授業UDの手法を用いて特別支援教育の視点に立った介入を行うことで、児童の授業参加率が上がり、子どもがかかわる場面が増えた。よって授業UDを取り入れた授業改善は、授業参加率を高めて、子ども同士がかかわりつつ、自分の考えを深める手段となると分析した。

P13-04

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 13:45～14:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

学びのユニバーサルデザインの考え方を取り入れた小学校理科の授業実践の考察
特別支援学級に在籍する児童の交流学級における学習に焦点をあてて

○八藤後和男
新潟大学大学院教育実践学研究科

概要

特別支援学級在籍児童の交流学級の理科の授業において、UDLガイドラインの考え方を取り入れた授業実践を行った。授業実践を行う前後で、ワークテストの得点に差があるかを比較したところ。知識・理解の平均点に変化が見られたことから、UDLガイドラインの考え方を取り入れた授業実践は特別支援学級在籍児童に知識・技能の向上を促すことにつながる可能性が示唆された。今後は特別支援学級在籍児童の個別の指導計画や通常の学級在籍で支援が必要な児童の学習指導や生徒指導の記録などをもとに授業のバリアを分析し、それに対応するUDLガイドラインに基づく授業実践を行うことが望まれる。

P13-05

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 13:45～14:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

アクセシブルな教科書作成に求められるUD視点の抽出
印刷物UD視点との比較から

○森脇愛子¹、加藤琉衣²
1.青山学院大学、2.青山学院大学教育人間科学部心理学科

概要

近年はデジタル教科書・教材の利活用も推奨されるが、実際には紙の教科書との併用が多い（中教審, 2024）。またデジタル教科書の作成過程を見ても原則的に紙の教科書と同一の内容をデジタル化するものであり，ベースとなる紙教科書のＵＤ化が多様な学習者；児童生徒の学習や情報アクセシビリティを左右すると考えられる。教科書作成に携わる各出版会社も構想段階からUＤの視点を様々に取り入れており，具体的な内容や方法を公開している。それらのＵＤ視点には，一般的な読み手を想定した印刷物ＵＤとも異なる教科書ならではの視点があると考え，本研究ではアクセシブルな教科書作成に求められるＵＤの独自の視点の調査と抽出を試みた。

P13-06

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 13:45～14:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

特別支援学校(知的障害)高等部生徒がなりたい自分になるために
-UDLの概念に基づく実践とその検証-

○大澤優亮
北海道星置養護学校ほしみ高等学園

概要

本研究では、「軽度知的障害のある生徒のなりたい自分に向けたパフォーマンスを促すために、UDLの概念を用いることは有効か」を明らかにした。3学年20名に対し、総合的な探求の時間で自己実現を主題としたUDLの枠組みを用いた実践をし、介入前後の効果を検証した。UDLについては、学びのエキスパート尺度において、学び方の理解、目標志向性、学び方の選択、評価・計画の下位項目に有意な向上が見られた。「なりたい自分」については、目標行動の実施率が高まった。また、KJ法による分析では、自己認識、目標設定、継続的行動など「なりたい自分」を構成する3観点と一致した。つまり、UDLの概念を用いることは有効であった。

P13：その他（自立活動）

P13-07

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 13:45～14:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

近年の発達障害のある児童・生徒を対象とした自立活動の実践研究の動向

○玉木宏樹
公立小学校

概要

【目的】近年の発達障害のある児童生徒を対象とした自立活動の実践研究から指導内容・方法等を分析することを目的とした。【方法】CiＮiiにおいて、「自立活動」と、「発達障害」、「情緒障害」のいずれかを掛け合わせて論文を検索した。抽出された論文73編のうち重複した論文は除外し、実践論文である１６編を分析対象とした。【結果】分析対象論文は、小学校での実践が14編、中学校での実践が１編、病弱の特別支援学校の中学部、高等部での実践が１編であった。実践の半分以上は心理学的技法を用いたものだった。【考察】自立活動の指導の促進のためには心理学的技法の活用や課題設定を工夫することが重要であることが示唆された。

P13：その他（教室環境、学習環境、学校計画）

P13-08

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 13:45～14:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

不登校・発達障害のある生徒に対応する環境調整としての教室構成
―スウェーデンのリソーススクールにみる学習空間の構造―

○佐々木伸子
安田女子大学理工学部

概要

本研究は、スウェーデンの通常学校の中で、特別な支援が必要な生徒に限定して受け入れる「リソーススクール」の教室構成を明らかにすることを目的とする。現地2校を訪問し、教室配置や家具レイアウトの観察、関係者への聞き取りを行い、記録を図面化して分析した。その結果、クラスエリアは教室・個別教室・グループルーム・休憩室など多様な空間の組み合わせで構成されていた。生徒の特性に応じたクラス分けにより、音・光・色彩などの環境調整が可能となり、学習や安心の場として機能していた。こうした環境調整を前提とした教室構成によって、生徒一人ひとりに応じた学習環境が形成されていた。

P14：計算・算数

P14-01

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 14:30～15:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

6症例の計算困難の特徴と推論困難の検討

○秋元有子¹、紺野道子²、豊村かなみ¹、中石康江¹
1.白百合女子大学発達臨床センター、2.東京都市大学

概要

小学校高学年以降、算数の学習困難が顕著になった6名の、算数の評価と治療教育を通して見られた計算困難の特徴と推論困難について検討した。A大学センターに来所した6名のうち3名はWISC‐Ⅲ、3名はWISC-Ⅳを実施しFIQ、FSIQは95以上であった。6名は筆算のわり算、分数の通分計算など計算手続きの複数のステップを理解して正確に計算を実行することが困難で、量と測定の領域では面積の公式をことばで言うことや図で指し示す行為が不明確で、図形の領域では直角や図形の名称など図形の性質を表す用語の習得に問題が見られ、推論困難に関連する概念的理解の難しさを示すと推察した。

P14-02

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 14:30～15:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

算数障害児の早期支援のための集団指導プログラムの効果
1年生を対象とした加減算の系統的な指導プログラム

○山本ゆう¹、熊谷恵子²
1.松本大学、2.筑波大学心理・発達教育相談室

概要

本研究は、算数障害児の計算困難の早期支援のために、１年生を対象に5月から翌年1月までの期間、系統的な加減算指導を一斉場面で実施した。結果、計算に困難を有する子どもの割合は、各課題2％から9％となり、算数障害児が5%程度、および境界知能児が13.6%存在することを合わせた割合と比較すると少ない結果となった。よって、本指導内容が計算困難を早期に支援する方法として有効であることが示された。また、本指導の社会的妥当性アンケートの結果から、本指導内容は15分から20分程度で実施できることから負担が少なく、担任によって継続した実施が可能であることが示された。

P14-03

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 14:30～15:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

ICT機器を用いた算数障害特性のスクリーニング検査の開発
数感覚、数的事実、計算の正答数と反応時間の学年間の差異

○鈴木歌音¹、藤岡徹²、水野賀史³
1.大阪大学大学院連合小児発達学研究科、2.福井大学学術研究院教育・人文社会系部門、3.福井大学

概要

算数障害のスクリーニング検査は、国際的には多数開発されているが、本邦では熊谷・山本(2023)の紙媒体のもののみで、数感覚課題に関しては質的な評価が中心で、標準化されていない。ICT機器を活用することで、結果を自動的に集計でき、数感覚に関しても客観的な評価が可能となる。そこで我々は、算数障害特性のある児童を早期的に発見し適切な支援に繋げるために、小学生を対象としてICT機器を活用した短時間で集団実施可能なスクリーニング検査を開発した。本発表では、数感覚、数的事実、計算の正答数と反応時間について、各学年間にどのような差異があるか検討した結果を報告する。

P14-04

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会場のみ 2025年10月19日（日） 14:30～15:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

小学1年生に対する目標設定とタイムトライアルを用いた足し算・引き算の流暢性指導の効果

○金子泰徳¹、野呂文行²
1.筑波大学人間総合科学研究群、2.筑波大学人間系

概要

【目的】小学1年生を対象に，目標設定シートを用いたタイムトライアル指導が，繰り上がりの足し算および繰り下がりの引き算の正答数への影響を検討した。【方法】3クラス72名に対し，3ヶ月間，週2回，各回15分程度の指導を計10回実施し，足し算と引き算の正答数の変化および社会的妥当性に関するアンケートを行った。【結果と考察】児童全体において，足し算・引き算ともに正答数の増加が見られ，アンケート結果も肯定的な回答が多く示された。特に足し算では，より大きな増加が確認された。計算が苦手な児童においても成績の向上が見られた一方で，なお支援が必要とされる児童が存在しており，今後は追加的な支援の必要性が示唆された。

P14-05

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 14:30～15:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

くり上がりある足し算・くり下がりのある引き算に困難がある児童への指導に関する研究
多層指導モデルMIM「さんすうのアセスメント・指導パッケージ」を活用して

○阿部敬信¹、溝口由紀²
1.九州産業大学、2.福岡市立香椎下原小学校

概要

本研究では、くり上がりのある足し算・くり下がりのある引き算に困難がある女子児童１名（小学校第4学年通常学級在籍）を対象として、的確なアセスメントによる実態把握から指導計画を立案し、個別の指導を27回（1回あたり1時間程度）行った。指導においては市販のドリルやタイル図といった自作教材、「さんすうMIM」を活用した。その結果、計算の困難さが改善された。計算方法を複数提示して、対象児に最も適した計算方法を見つけ出したり、計算方法を言語化、もしくは実際に操作させたりすることにより、体験的に理解させることが重要であると考えた。

P14：読む・書く2

P14-06

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 14:30～15:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

漢字書字指導における「想起」練習教材の作成と効果
通常の学級でも使える「漢字思い出し練習ワーク」の作成とその効果

○中尾和人
大和郡山市立郡山中学校

概要

【目的】漢字書字指導の実践発表は漢字の「記銘」の仕方について工夫したものが多い。本報告では漢字「想起」ワークを作成し、その効果を検証する。【方法】小学校で学習する漢字のチェックテストを作成する。中学校通級で生徒に作成した漢字想起練習ワークを使って指導をし、指導の効果をチェックテストで検証する。【結果】対象9名のうち8名のチェックテストの正答率が上がった。【考察】漢字書字指導では「記銘」の指導だけでなく「想起」の指導が必要であること、作成した「漢字思い出しワーク」が効果があることが示唆された。

P14-07

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 14:30～15:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

就学前児における読み困難のスクリーニング検査の開発（2）
3文字課題の有効性の検討

○宮本直美¹、大内田裕²、今枝史雄²
1.関西福祉科学大学教育学部、2.大阪教育大学教育学部

概要

本研究は、読み困難の早期発見を目指し、注意機能を含めたスクリーニング検査であるフランカー刺激を用いた3文字課題を実施し、その有効性について検討した。対象者は認定こども園に在籍し、保護者の承諾を得て研究に協力した就学前児28名であった。年長6月に3文字課題を、就学後の小学校1年生7月に単音速読課題と単文速読課題を実施した。結果、就学前児の3文字課題の成績低群は、小学校1年生で実施した単音速読課題と単文速読課題の成績も有意に低いことが明らかとなった。これにより、3文字課題が読み困難のリスクのある就学前児を抽出するのに有用であり、読み困難の早期発見に役立つ可能性が示唆された。

P14-08

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 14:30～15:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

読み困難の有無と読み方略が脳活動に与える影響
-近赤外分光法(NIRS)を用いた検討-

○氏間和仁
広島大学

概要

【目的】音読・黙読の読み方略が読みの困難の有無によりどのような違いがあるのか，NIRSを用いて検討した。【方法】音読・黙読を読み困難のある中学生6名，ない中学生6名，大学生10名に実施し，音読と黙読を各10試行実施し，安静時と読み課題時のHbOの変化を測定，比較した。【結果及び考察】ウイルコクソンの符号順位和検定の結果，Ch19がブローカ野を捉えていることが確認され，全ての条件で読み課題時にHbOが有意に上昇していた。読み困難がある参加者は，右脳の活性チャンネル数が多く，本来の読みの際の機能局在の代償活動の可能性や，易疲労性の原因であることが示唆された。

P14-09

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 14:30～15:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

限局性学習症（発達性ディスレクシア）児の縦断的実践の報告
T式ひらがな音読支援の理論と実践に基づいた取り組みで読みの改善が見られた限局性学習症児

○藤原こづえ
福山市こども発達支援センター

概要

発達性ディスレクシアの評価、取り組みは増えているが、単音の読みからアプローチした報告は少ない。本研究では、T式ひらがな音読支援の理論と実践に基づく音読指導（以下、T式音読指導）を通して読み書きの改善が見られた限局性学習症児の事例を報告する。本児の読みの評価及びT式音読指導の第１段階及び第2段階の取り組みをした上での再評価からは、弱いながらも音韻認識を高めることで、その後の読みの機会や語いを増やし、意味システムを使った読みが改善された。さらに、これらの実践は障害受容や自己認識にもつながっており、今後の合理的配慮にも影響することが示唆された。

P14-10

論文ページ

会場のみ 2025年10月19日（日） 14:30～15:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

認知特性に応じた学習指導法の開発
非連続型テキストを活用した読解指導

○水梨弥夕¹、鈴木恵太²
1.岩手大学教育学研究科、2.岩手大学教育学部

概要

本研究では、全般的に知的能力が低く、読解に特異的な困難さを示した自閉症・情緒障害特別支援学級在籍の中学2年生男子生徒1名を対象に、認知特性に応じた読解指導を行った。アセスメントでは聴覚性ワーキングメモリや言語理解の弱さが示唆された一方で、知識と結び付けた理解力やイメージ操作、視覚類推の強さが考えられた。社会科教科書を用い、本文と非連続型テキストを分けて提示し、読解・音読・黙読・振り返りを通じたスモールステップの指導と、学習内容を自分事として捉える体験的活動を実施した。ポストテストでは正答率90％を記録し、図表先行型の読解指導とスモールステップでの反復学習および体験的活動の有効性が示唆された。

プログラム

ポスター発表（P）

P01：義務教育期（小・中学）の支援1

P01-01 論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 11:15～11:45 （ポスター・展示会場：国際交流棟 国際会議室／レセプションホール）

P01-02 論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 11:15～11:45 （ポスター・展示会場：国際交流棟 国際会議室／レセプションホール）

P01-03 論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 11:15～11:45 （ポスター・展示会場：国際交流棟 国際会議室／レセプションホール）

P01-04 論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 11:15～11:45 （ポスター・展示会場：国際交流棟 国際会議室／レセプションホール）

P01-05 論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 11:15～11:45 （ポスター・展示会場：国際交流棟 国際会議室／レセプションホール）

P01-06 論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 11:15～11:45 （ポスター・展示会場：国際交流棟 国際会議室／レセプションホール）

P01-07 論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 11:15～11:45 （ポスター・展示会場：国際交流棟 国際会議室／レセプションホール）

P01-08 論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 11:15～11:45 （ポスター・展示会場：国際交流棟 国際会議室／レセプションホール）

P01-09

P01-10 論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 11:15～11:45 （ポスター・展示会場：国際交流棟 国際会議室／レセプションホール）

P01-11 論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 11:15～11:45 （ポスター・展示会場：国際交流棟 国際会議室／レセプションホール）

P02：研修・専門性の維持向上1

P02-01 論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 12:00～12:30 （ポスター・展示会場：国際交流棟 国際会議室／レセプションホール）

P02-02 論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 12:00～12:30 （ポスター・展示会場：国際交流棟 国際会議室／レセプションホール）

P02-03 論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 12:00～12:30 （ポスター・展示会場：国際交流棟 国際会議室／レセプションホール）

P02-04 論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 12:00～12:30 （ポスター・展示会場：国際交流棟 国際会議室／レセプションホール）

P02-05 論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 12:00～12:30 （ポスター・展示会場：国際交流棟 国際会議室／レセプションホール）

P02-06 論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 12:00～12:30 （ポスター・展示会場：国際交流棟 国際会議室／レセプションホール）

P02-07 論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 12:00～12:30 （ポスター・展示会場：国際交流棟 国際会議室／レセプションホール）

P02-08 論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 12:00～12:30 （ポスター・展示会場：国際交流棟 国際会議室／レセプションホール）

P03：LD以外の発達障害（ASD・ADHD・DCDなど）1

P03-01 論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 12:45～13:15 （ポスター・展示会場：国際交流棟 国際会議室／レセプションホール）

P03-02 論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 12:45～13:15 （ポスター・展示会場：国際交流棟 国際会議室／レセプションホール）

P03-03 論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 12:45～13:15 （ポスター・展示会場：国際交流棟 国際会議室／レセプションホール）

P03-04 論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 12:45～13:15 （ポスター・展示会場：国際交流棟 国際会議室／レセプションホール）

P03-05 論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 12:45～13:15 （ポスター・展示会場：国際交流棟 国際会議室／レセプションホール）

P03-06 論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 12:45～13:15 （ポスター・展示会場：国際交流棟 国際会議室／レセプションホール）

P03-07 論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 12:45～13:15 （ポスター・展示会場：国際交流棟 国際会議室／レセプションホール）

P03：医療

P03-08 論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 12:45～13:15 （ポスター・展示会場：国際交流棟 国際会議室／レセプションホール）

P03-09

P04：読む・書く1

P04-01 論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 13:30～14:00 （ポスター・展示会場：国際交流棟 国際会議室／レセプションホール）

P04-02 論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 13:30～14:00 （ポスター・展示会場：国際交流棟 国際会議室／レセプションホール）

P04-03 論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 13:30～14:00 （ポスター・展示会場：国際交流棟 国際会議室／レセプションホール）

P04-04 論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 13:30～14:00 （ポスター・展示会場：国際交流棟 国際会議室／レセプションホール）

P04-05 論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 13:30～14:00 （ポスター・展示会場：国際交流棟 国際会議室／レセプションホール）

P04：保護者・きょうだい等家族支援

P04-06 論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 13:30～14:00 （ポスター・展示会場：国際交流棟 国際会議室／レセプションホール）

P04-07 論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 13:30～14:00 （ポスター・展示会場：国際交流棟 国際会議室／レセプションホール）

P04：就学前の支援

P04-08 論文ページ

会場のみ 2025年10月18日（土） 13:30～14:00 （ポスター・展示会場：国際交流棟 国際会議室／レセプションホール）

P04-09 論文ページ

P01-01

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会場のみ 2025年10月18日（土） 11:15～11:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P01-02

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会場のみ 2025年10月18日（土） 11:15～11:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P01-03

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会場のみ 2025年10月18日（土） 11:15～11:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P01-04

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会場のみ 2025年10月18日（土） 11:15～11:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P01-05

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会場のみ 2025年10月18日（土） 11:15～11:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P01-06

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会場のみ 2025年10月18日（土） 11:15～11:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P01-07

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会場のみ 2025年10月18日（土） 11:15～11:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P01-08

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会場のみ 2025年10月18日（土） 11:15～11:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P01-10

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会場のみ 2025年10月18日（土） 11:15～11:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P01-11

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会場のみ 2025年10月18日（土） 11:15～11:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P02-01

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会場のみ 2025年10月18日（土） 12:00～12:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P02-02

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会場のみ 2025年10月18日（土） 12:00～12:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P02-03

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会場のみ 2025年10月18日（土） 12:00～12:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P02-04

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会場のみ 2025年10月18日（土） 12:00～12:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P02-05

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会場のみ 2025年10月18日（土） 12:00～12:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P02-06

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会場のみ 2025年10月18日（土） 12:00～12:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P02-07

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会場のみ 2025年10月18日（土） 12:00～12:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P02-08

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会場のみ 2025年10月18日（土） 12:00～12:30
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P03-01

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会場のみ 2025年10月18日（土） 12:45～13:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P03-02

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会場のみ 2025年10月18日（土） 12:45～13:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P03-03

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会場のみ 2025年10月18日（土） 12:45～13:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P03-04

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会場のみ 2025年10月18日（土） 12:45～13:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P03-05

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会場のみ 2025年10月18日（土） 12:45～13:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P03-06

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会場のみ 2025年10月18日（土） 12:45～13:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P03-07

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会場のみ 2025年10月18日（土） 12:45～13:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P03-08

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会場のみ 2025年10月18日（土） 12:45～13:15
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P04-01

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会場のみ 2025年10月18日（土） 13:30～14:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P04-02

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会場のみ 2025年10月18日（土） 13:30～14:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P04-03

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会場のみ 2025年10月18日（土） 13:30～14:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P04-04

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会場のみ 2025年10月18日（土） 13:30～14:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P04-05

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会場のみ 2025年10月18日（土） 13:30～14:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P04-06

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会場のみ 2025年10月18日（土） 13:30～14:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P04-07

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会場のみ 2025年10月18日（土） 13:30～14:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P04-08

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会場のみ 2025年10月18日（土） 13:30～14:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P04-09

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会場のみ 2025年10月18日（土） 13:30～14:00
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P05-01

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会場のみ 2025年10月18日（土） 14:15～14:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P05-02

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会場のみ 2025年10月18日（土） 14:15～14:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P05-03

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会場のみ 2025年10月18日（土） 14:15～14:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P05-04

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会場のみ 2025年10月18日（土） 14:15～14:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）

P05-05

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会場のみ 2025年10月18日（土） 14:15～14:45
（ポスター・展示会場：国際交流棟　国際会議室／レセプションホール）