会長挨拶

第65回日本組織細胞化学会総会・学術集会開催にあたって

　この度、第65回日本組織細胞化学会総会・学術集会を2024年10月26日（土）～10月27日（日）の期間、群馬大学医学部（群馬県前橋市）において開催いたします。テーマは「分野横断的な組織細胞化学の発展にむけて」です。組織細胞化学はあらゆるライフサイエンス領域の研究や医療現場での診断で用いられる手法となりましたが、残念ながらすべての研究者や技術者が必ずしも正しい知識のもと、正しい方法で組織細胞化学を実施しているとも限りません。また近年の顕微技術の進化にともなって組織細胞化学で明らかにできること、組織細胞化学でなければ明らかにできないことも増えてきています。日本組織細胞化学会は組織細胞化学の手法の開発と応用、普及を目指す学術集団であり、会員・非会員問わず、分野横断的な研究者・技術者、学生の皆さんの本学術集会への参加を歓迎いたします。2日間のプログラムとしては、組織細胞化学を用いた最先端研究に関するシンポジウムから、組織細胞化学の教育講演的なワークショップまで、あらゆる参加者に楽しんでいただける、学んでいただける企画を予定しています。また、昨年に引き続き、第49回組織細胞化学講習会との連携も図り、組織細胞化学講習会参加者の本学術集会への参加費の優遇措置や、講習会で学んだことをもとに実施した成果を発表するミニポスターも設置します。さらに、今回は米国The Histochemical Societyとの合同シンポジウムを企画し、The Histochemical Societyからも2名の演者が来日する予定です。米国The Histochemical Societyと日本組織細胞化学会は1982年から4年ごとに日米合同会議を開催していましたが、2006年のハワイでの開催以来、中断していました。日本組織細胞化学会としては、今回の合同シンポジウムをきっかけとして日米合同会議を再開できればと考えています。

　会場となります群馬大学医学部は、群馬県前橋市に位置します。東京駅から高崎駅まで新幹線で1時間弱、高崎駅から在来線に乗り換えて15分ほどで前橋駅です。今年はどんな気候になるのかわかりませんが、10月下旬は紅葉のシーズンにもなり、医学部キャンパスの銀杏も鮮やかです。近くの敷島公園ばら園は秋バラのシーズンにもなり、多くの観光客でにぎわいます。また、少し足を延ばせば日本の名湯「伊香保温泉」があります。ぜひ、前橋で学問と自然を満喫していただければ幸いです。