ラウンドテーブル・ディスカッション
ラウンドテーブル・ディスカッションは,円卓を囲み話題提供者(発表者・オーガナイザー)のテーマにより自由に意見を交換しながら議論する場です.しかし議論した結果を特定の結論に至ることは課題としません.
ラウンドテーブル・ディスカッションは,研究成果を報告するだけではなく,現在抱えている研究上の疑問,現場での課題,課題についての解決策などを持ち寄り,参加者全員で当該のテーマについて議論します.また,これまでの現場での体験や研究成果をもとに新たな仮説を提案し,それを元に議論することも可能です.
また,議論した内容を踏まえた上で,話題提供者だけでなく,フロアにいらっしゃる方々の研究についても,改めて深く考えていただき,今後のご自身の研究をどのように発展させたいかを考え,その内容をグループで共有し,さらに意見や感想をやりとりしていただくような研究者の交流の場としてもご活用いただければと思います.テーブルを囲む参加者(討論者)は自由に発言できますし,それ以外の参加者であるテーブルの周囲の聴衆(オブザーバー)も議論に参加することも可能です.
開催形式
現地会場でのディスカッションがメインとなりますが,その模様をオンラインで配信しますので,遠隔から「オブザーバー」として参加することが可能です.
会場のレイアウト
本大会では会場設営の都合上,円卓ではなくテーブルをロの字(四角)に配置し,椅子を10~15脚程度準備します.話題提供者(発表者・オーガナイザー)も参加者もともに着席します.参加希望者が多い場合は,周りのオブザーバー用の席をご利用いただきます.
セッションの時間
1つのセッションの時間は60分です.
テーマによりセッションを2つ組み合わせた120分のセッションも可能です.
セッションの運営について
ラウンドテーブル・ディスカッションの参加者は,以下で構成されます.
- 「オーガナイザー」
- …セッションの企画者
- 「司会者」
- …話題提供者と討議の開始と進行を支える参加者
- 「発表者」
- …セッションにおける報告者
- 「討論者」
- …テーブルを囲んで討論する参加者
- 「オブザーバー」
- …テーブルの周囲の聴衆
(注)
「参加者」とは上記の全員,「話題提供者」とは「オーガナイザー」と「発表者」の両方を指します.
まずは話題提供者が,研究の概要と論点についての説明を行ってください.セッションの時間の半分以上を討論の時間に充てるため,この説明が長くなりすぎないよう気をつけてください.次に討論者全員が,ショートコメントをまじえた自己紹介を行ってください.その後は話題提供者の発表に即した流れに沿いながら,討論者などからのコメントを交え,参加者全員で意見交換を進めてください.意見が活発に出始め,論点が具体化したらその流れに任せてください.
司会者は第一の参加者として発言者を助け,ラウンドテーブルを囲む全員が交流できるよう,話題提供者と討議の開始と進行を支えてください.議論のための時間(セッションの半分以上)を確保するだけでなく,参加者に対し発言を促すようなことも状況に応じて行ってください.ただし,研究報告の主体は話題提供者であり,討議の主体は話題提供者と参加者です.司会者が進行を気に使わずとも,両者の発言が順調に進み始めたら,司会者は,討議については自然の成り行きに任せてください.なお,司会者は,全体の意見をまとめたり,結論づけたりすることに責任を負う必要はありません.一参加者として,意見の交流を楽しんでください.また,討論者や他の参加者と協力し,時間どおりの開始と終了を目指して,時間の管理と進行をお願いします.
話題提供者はテーマについて議論できるような発表用の資料(プレゼン用ファイル,配付資料等)をご準備ください.補足資料がある場合は30部程度を目安として配布資料をご用意ください.スライドや資料を提示する場合は,原則として口頭発表の発表方法(上記参照)と同じになります.
オブザーバーの方へ
ラウンドテーブル・ディスカッションでは,討議に加わらず,周囲で見学をするだけでも構いません.可能な限りテーブルに着席し,討議に参加してください.一人でも多くの方に議論に参加していただければ,意見交換も盛り上がると思います.積極的なご参加をお願いいたします.