大会準備委員長挨拶
第40回日本生理心理学会大会・日本感情心理学会第30回大会の合同大会を関西学院大学心理科学研究室でお引き受けすることになりました。生理心理学会は1996年の第14回大会以来約四半世紀ぶりの、また感情心理学会は初めての開催です。兵庫県西宮市にある西宮上ケ原キャンパスでの対面開催を目指して準備を進めています(ただし、状況によっては急遽オンライン開催へ変更せざるを得ない可能性があることもお含みおきください)。
感情心理学会は第30回大会、生理心理学会は第40回大会という両学会にとって節目の年の大会をお引き受けすることができ、関係者一同喜んでいます。テーマ「而立・不惑」はここからとりました。(ちなみに、関西学院大学心理科学研究室は99周年を迎えます。)
言うまでもなく、感情と身体反応には密接な繋がりがあり、また心と身体の関係、あるいは身体の反応を通じて心を探るという生理心理学・心理生理学は感情・情動の研究から始まったと言っても間違いではないでしょう。30年・40年の積み重ねを経たこの合同大会は両学会にとって非常に意義のある大会にできると信じております。
普段感情をテーマとしていない生理心理学会会員には感情という極めて主観的な現象への様々なアプローチを、また、身体反応を計測していない感情心理学会会員には身体を通じて心を考えることの楽しさや身体反応の計測法の多様さを、それぞれご堪能いただきたいと考えています。
両学会節目の大会にふさわしい特別講演を企画しました。また、感情の実証的研究に欠かせない、感情の喚起方法と感情の評価方法という観点からの大会企画シンポジウムを準備しています。ご期待ください。また、両学会の若手会も合同で企画をしてくれているようです。特に生理心理学会は設立以降若手研究者を大切に育てることを重視してきました。若手研究者諸君もぜひ実りある交流を楽しんでください。
COVID-19パンデミックにより、我々は授業や会議、研究会・学会のリモート開催における新たな可能性に触れることができました。しかし同時に、対面で語り合うことの重要性を改めて感じている方も多くいらっしゃると思います。美しいキャンパスで存分に語らいを満喫できることを祈りつつ、準備委員会一同、多くの方々のご参加をお待ちしております。
合同大会準備委員会委員長 片山順一