- 題目:
- スポーツ現場におけるデータとテクノロジー活用の現在地:意思決定支援の視点から
- 講師:
- 渡辺啓太先生(國學院大學・人間開発学部 健康体育学科)
- 日時:
- 2025年8月31日(日) 14:20-15:20
オーガナイザー:専修大学 奥瀬喜之
- 講師紹介:
- スポーツ情報戦略のパイオニアであり、その裾野を広げてきた第一人者である渡辺啓太先生は、テクノロジーやデータを活用し、スポーツにおけるより良い意思決定を支援する「スポーツ情報戦略」を専門とされています。
バレーボール女子日本代表チームのアナリストとして、平成22年(2010年)には世界で初めてiPadを用いた情報分析システムを考案・導入し、世界選手権での32年ぶりとなるメダル獲得に貢献。さらに、平成24年(2012年)のロンドンオリンピックでは、28年ぶりとなる銅メダル獲得をバックアップされました。
現在は、ご自身の長年の知見を大学で共有し、研究と教育にご尽力されています。バレーボールを中心とした団体競技のパフォーマンス分析を専門とし、AIを活用したデータ分析の可能性を探求。特定の競技に特化しない横断的なスポーツアナリストの育成を目指し、トップアスリートから部活動まで、幅広い層への情報戦略活用を通じてスポーツ界と社会に貢献されています。 - 講師による概要:
- スポーツ界でもデータやテクノロジーの進展により、選手のパフォーマンスや戦術的意思決定を支援する取り組みが広がりつつある。近年は、これまで取得が困難だったデータの収集や可視化、リアルタイム解析の導入が進み、競技支援の在り方にも変化が生まれている。一方で、順調に実装・活用できるケースは限られ、スポーツならではの多様な要因が意思決定支援の実効性に影響を及ぼしている。本講演では、トップスポーツの実践現場での取り組みを通じて、データやテクノロジー活用の可能性と限界、そして意思決定支援の今後の展望について考察する。