チュートリアルセミナー
テーマA(8月29日(金) 12:30~15:30)
- タイトル
- JASPによるデータ分析入門
- 講師
- 清水 優菜 (国士舘大学 文学部 教育学科 講師)
- 概要
- データ分析にあたり、ソフトウェアの金銭的および時間的コストを削減することは、極めて重要です。このセミナーでは、これらのコストを削減するソフトウェアとして、JASP(Jeffreys's Amazing Statistics Program)を取り上げて、その概要と使用方法について講義・演習を行います。JASPは、アムステルダム大学心理学部を中心に開発が進められている,フリー(オープンソースで開発され、無料で利用可能),フレンドリー(SPSSのようなGUIを採用しており、基本的にボタン操作で利用可能),フレキシブル(頻度論的分析とベイズ的分析が利用可能)の3要素を兼ね備えた統計ソフトウェアです。RやPythonに四苦八苦している人、有料ソフトの購入に苦心している人にとって、現状知名度は低いものの、JASPは「福音」となりうるものです。セミナーの前半では、JASPの概要を押さえた上で、データハンドリングや基礎的なデータ分析(t検定やANOVAなど)について講義・演習を行います。そして、後半では、応用的なデータ分析(因子分析など)について講義・演習を行います。
- その他
- ハンズオン実習を中心とするため、コンピュータを持参することが望ましいです。
JASPは事前にインストールしておいてください。
https://jasp-stats.org
資料は以下のリンクから近日公開予定です。
https://researchmap.jp/yuno-shimizu/資料公開
テーマB(8月29日(金) 16:00~19:00)
- タイトル
- 線形モデルの理論とRを用いた分析事例
- 講師
- 馬場 真哉(Logics of Blue・帝京大学経済学部)
- 概要
- 本セミナーでは、利用頻度の高い線形モデルについて、Rを用いた分析事例を通して解説します。初歩的な線形回帰モデルからロジスティック回帰モデル、そして線形ガウス状態空間モデル(動的線形モデル)までを対象とします。モデルの推定方法である最尤法についても解説します。
ロジスティック回帰は、質的データを分析する際に必須の手法ですが、単純な回帰分析とは見た目が異なり、困惑することがあるかもしれません。本セミナーでは一般化線形モデルの枠組みでロジスティック回帰モデルを導入し、単純な回帰分析との比較を通してその理解を深めていただきます。
近年はデータの増加に伴い、時系列データを分析する機会が増えました。状態空間モデルは現代時系列分析の標準的手法の1つです。本セミナーでは、回帰分析の切片や傾きが変化する時変係数モデルを対象とし、線形回帰モデルの拡張として状態空間モデルを導入します。
講義の前半では、線形回帰モデルを復習したのち、一般化線形モデルへと発展させます。
講義の後半では、時系列データに対して線形回帰モデルを利用する際の注意点に言及したうえで、状態空間モデルを用いてモデル化する事例を紹介します。
- スケジュール
- 前半講義「線形回帰モデルから一般化線形モデルへ」
- 後半講義「切片と傾きが時間に応じて変化する回帰モデル」