このたび、2025年6月9日(月)~11日(水)の日程で、日本顕微鏡学会・第81回学術講演会を福岡国際会議場(福岡市)で開催致します。顕微鏡学の基礎から応用にわたる広範な課題について、活発で盛大な議論の場を提供すべく、実行委員とプログラム委員が総力をもって準備を進めております。
第81回学術講演会のテーマ(スローガン)は、「顕微鏡が導く気付き、繋がり、挑戦」でございます。私達はコロナ禍で経験した多くの制約を経て、対面で行う学術講演会の意義や尊さを改めて認識しました。そのような対面会議の原点は何であるか、「顕微鏡」に関わる技術・学理を追求する学術講演会を通して私達はどんな恩恵を受けているのか、自問自答しました。答えとして辿り着いた言葉が三つあります。科学者や技術者としての「気付き」、仲間との「繋がり」、そして新しいサイエンスへの「挑戦」です。これら源泉と言えるキーワードを基軸に、今回の学術講演会を実施したいと思います。
新しい取り組みとして、プログラムの構成にも工夫を施しています。材料系と生物系の研究者が交差する顕微鏡学会の特徴を最大限に活かす目的で、「材料系顕微技術」、「材料系応用研究」、「生物系顕微技術」、「生物系応用研究」に続く五つ目のカテゴリーである「分野融合顕微技術」を設けました。材料と生物の両分野で進む最先端の研究を、顕微鏡という共通の観点から見つめ合うことで、気付き、繋がり、挑戦を一層と深めて頂きたいと思います。
また、成功裏に終わった前回大会(幕張)に引き続き、今回の学術講演会でも若手育成のための国際若手シンポジウム、将来を担う中高校生の皆さんに顕微鏡とその関連研究の魅力を伝える市民公開講座、キャリア支援コーナー などを含む、多彩なプログラム・イベントを計画しています。
皆様のご参加を、心待ちにしております。
第81回学術講演会
実行委員長 村上 恭和
(九州大学大学院工学研究院 教授
超顕微解析研究センター センター長)